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27-May-2017

物性化学:SP値の推算法

2011.6.24

非常勤講師:山本博志 講義補助資料

 

Pirikaで提供するプログラム

Pirika法-JAVA旧バージョン 2004.11.14
Small, Van Krevelen法-JAVA旧バージョン 2004.11.14
Fedors法-JAVA旧バージョン 2004.11.14
PirikaLight-JAVA制限バージョン(統合化バージョン 2009.9.15)
YMBシミュレータ(HTML5 プログラム 2011.6.10)

最新の推算方法は、HSPiP ver.4 Y-Predictに搭載されました。企業の方はこちらをお使いください。HSPiPの機能概要(2013.1.18)
HSPiPの購入方法

プログラムによってどんな原子団が使えるかはこちらで確認のこと

原理

溶解度パラメータ(溶解性パラメータ)にはヒルデブラント(Hildebrand)、ハンセン(Hansen)、Fedors、Van Krevelen、Hoy, Smallなど多くの値がある。広く流通しているものは、考え方を導き出したHildebrandのものと、それを3次元に拡張したHansenのものであろう。高分子を扱う研究者は、凝集エネルギー密度からSP値を考える、Fedors、Van Krevelenの方法の方が馴染みがあるかもしれない。SmallのSP値の推算法はポリマー側に近い。ここでは蒸発潜熱を基本にしたヒルデブラント(Hildebrand)、ハンセン(Hansen)について説明する。

HildebrandのSP値(溶解度パラメータ)は次式で計算される。

このパラメータはHildebrand とScottによって1964年に提案された(“The Solubility of None-electrolytes.1964)。

 

混合の自由エネルギーは次式で書くことができる。

ΔG=ΔH-ΔTS

そして、ΔGが0かマイナスの時に混合は起きる。
ΔH=φ1φ2V(σ1-σ2)2 φ:volume ratio、σ:SP value
ΔHを上のように置いたときに、初めてSP値(溶解度パラメータ)の概念が導入された。つまり2つの物質のSP値が近いとΔHが0になり、ΔGが0かマイナスになりやすい。この概念は”似たものは似たものを溶かす”と表現される。しかし、この方法は自ずと限界がある。似たものと言ったときには、似ているのは構造であってSP値ではないからだ。例えばエタノールとニトロメタンはほとんど同じSP値を持つが混じり合わない。これを改良するのに、蒸発のエネルギーを、分散(dD)、分極(dP)、水素結合(dH)の3つに分割したHansenの方法が現在は広く利用されている。

 

Hildebrandの方法とHansenの方法には次のような関係がある。

Hildebrand SP^2= dD^2 + dP^2 + dH^2

つまりHildebrandの溶解度パラメータは、Hansenの溶解度パラメータのベクトルの長さになる。従ってHansenの方法は、Hildebrandの方法を完全に包合し、かつベクトルの向きまで含めて”似たもの”を考えることができるのでより優れた方法であると言える。詳しい説明は膨大な資料がPirikaにあるのでそれを参考にしてもらうとして、ここではHildebrandのSP値についてさらに詳しく説明しよう。溶解度パラメータの単位には、(cal/cm3)0.5と(J/cm3)0.5の2種類がある。昔はcalを使うことが多かったが、最近ではJが一般的である。単純にはcalベースのものを2倍すれば良い。

このSP値を原子団寄与法を使って推算する方法は多数開発されている。しかし密度の所でも述べたように原子団基寄与法は原子団の数が増えてくると、値がどんどん大きくなる。沸点などの物性は値が大きくなっても良いが、密度はそれでは困る。密度の場合には、分子体積を推算しなくてはならない。それと同様に、SP値の場合には、蒸発潜熱ΔH(分子が大きくなると大きくなる物性)を推算して、

σ={(ΔH-RT)/V}0.5

ΔH:蒸発潜熱、R:ガス定数、V:分子体積(分子が大きくなると大きくなる物性)

の関係を用いて計算しなくてはならない。推算式の形をよく見て利用しないと、とんでもない値を返している事があるので注意が必要である。 YMBシミュレータに搭載の方法の精度は以下のようになる。

大きく外れるものは、蒸発潜熱自体の推算精度が出ない、カルボキシル化合物である。これらについては分子が大きい物と小さいもので、大きな誤差を持つので、推算値を信じてはならない。

 

CED:凝集エネルギー密度からの算出

G(Cohesive Energy:凝集エネルギー)からポリマーのSP値を求める式が数多く開発されている。

σ=(G/V)0.5

この凝集エネルギーを体積で割った値は、凝集エネルギー密度と呼ばれ、それのルートをとったものが、SP値と定義される。この凝集エネルギーを原子団の数から計算する方法は、Smallの式Fedorsの式、Hoftyzer-Van krevelen式が知られている。ハンセンの溶解度パラメータを用いて凝集エネルギーを算出するには、

CE=(dD2+dP2+dH2)*Volから算出する。

これをFedorsのものと比較すると、ほとんど完全に一致していることが分かる。

従って、凝集エネルギーを考える場合でも、ハンセンの溶解度パラメータのみを考えれば良い事が分かる。

化合物のSP値は出典によってまちまちの値になり非常に困った状況になる。

この物性推算機能はHSPiP(Hansen Solubility Parameters in Practice)というプログラムに搭載されている。最新の研究はPowerToolsのプログラムで紹介している。どのような方向に進化しているのか知りたければ覗いてみて欲しい。

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