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02-Jan-2013

XX長へ              (16)
  
 軍国調と引っかかる人は、言葉を変えて読んで頂きたい。文体が古臭いと思う人は、口語文に読み直して頂きたい。けだし核心をついた無駄のない名文だと思うので、駄文を弄せずそのものずばりでいこう。(旧・陸軍・作戦要務令より)

 曰く「指揮の要訣は、部下軍隊を確実に掌握し、明確なる企図のもとに適宜適切なる命令を与えて、その行動を律するとともに、部下指揮官に対し、大いに独断専行の余地を与うるにあり」

 曰く「およそ兵戦のことたる、独断を要するもの頗る多し。独断は、その精神においては、決して服従と相反するものに非ず。常に上官の意図を明察し、大局を判断して状況の変化に応じ、自らその目的を達成しうべき最良の方法を選びて,機先を制せざるべからず。」

 曰く「指揮官は、軍隊指揮の中枢にして団結の核心なり。故に常時強い責任観念と意思とをもって、その職責を遂行するとともに、高き特性を備え、部下と苦楽を共にし、率先躬行、軍隊の儀表としてその尊信をうけ、剣電弾雨の間に立ち、勇猛沈着、部下をして仰ぎて富岳の重きを感じさせざるべからず。」
 
 「為さざると遅疑するとは、指揮官の最も戒しむところとす。この両者の軍隊を危殆に陥らしむること、その方法を誤るよりも更に甚だしきものあればなり」。
           ピ ア ノ            
  
 ある人がピアノ工場を見学した。見学の途中で女工さんの作っているものが、ピアノのどの部品なのか興味を引かれたので、 ”あなたは何を作ってるんですか?”と質問した。するとその女工さんは、ケゲンな顔をして ”私はピアノを作っています”と答えたという。

 「来る日も来る日も同じ仕事の繰り返しーーー、完成の喜びがないーーー、歯車の一部だーーー、人間疎外だ」ーーーという話をよく聞く。
 しかし、仕事というものは、・・・それでメシを食うということは、何によらず ”来る日も来る日も”・・・ではないのだろうか。

 問題は、その仕事の中にあるのではなく、その仕事に対する人の心の中にある。
 少なくとも「ピアノを作っている」この女工さんは、来る日も来る日も張りのある楽しい日々を送っているのではあるまいか。

(69・S・44・10)