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雑記帳

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悲しき酒(片々草抜粋)

 

 

 

 

 

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02-Jan-2013

日 記 ・ 片 々
     
        月  日
 リニアーモーターカーが,時速四〇〇㎞の有人世界最高記録を達成したそうだ。無人なら、ただスピードを出せばいいが、”人間が乗っていて”・・・というのがミソらしい。この車を作るのに一番苦心したのはブレーキだったという。スピードを上げることよりも、止めることの方が難しい。。飛行機も飛び立つことよりも着陸することの方が難しいという。

 何事も進め進めは威勢ががいいが、それを、どう収拾するかの後始末のことを忘れてはならない。
         
          月  日
 植村直己さんは、南極でソリを引く犬数十匹と生活を共にして、そのうち全部の犬の性格が分かるようになったという。
 犬の中にも一生懸命ソリを引いているように見せかけて、力を抜いている奴、引いていなさそうに見えて頑張っている犬がいるのだそうだ。
          
          月  日
    さまざまな こと思ひ出す 桜かな  (芭 蕉)
         
          月  日
 病院で患者が ”俺は天皇だ”と言い始めた。するともう一人が ”そんなこと誰が決めた?””神様が決めた”ともめ始めた。すると隣にいた人が ”俺はそんなこと言った覚えはないぜ”———。
 春の一日、のどかなオハナシ。
         
          月  日
 夕方、ターミナル駅近くの小さな中華料理店。入ってきた会社帰りの単身赴任とおぼしき中年が メニューを見ながら ”ライスとギョウザを注文した。
 そのあと、しばらく考て、決心したように ”あのう、それからビール”と追加注文した。
 その始終を見ていて何故かホっとした。”できれば、男の美学としては、まず、ビールを注文して、それからゆっくりメニューを見て欲しかったのだがーーー。
          
          月  日
 TVの広告では見たことがあったが、電車の中で、禁煙パイプを咥えている紳士をみた。赤ん坊が乳首のおしゃぶりをくわえているようで、何ともしまらない顔で、未練たらしく情けないサマである。
 も少し毅然とスパッと止められないものかなあ。
               
          月  日
 ”屋上・屋を架す”という言葉がある。辞書に ”無用なことを重ねてすること”とある。
 相撲の国技館の中には、屋根の中の土俵の上にまた立派な屋根が吊るしてあるが・・・。
           
          月  日
 子供の質問。 
 ヘビはどこからが尻尾なの?”
 ”シマ馬の縞模様は、白地に黒なの、クロ地に白なの?。
 ”自由の女神は、何故アイスクリームを捧げているの?。
           
          月  日
 ”千石も万石も米五合”という。米は一日五合あれば足りる。千畳敷の部屋でも寝るのに必要なタタミは一畳。 
 どんなに欲張っても、満たされる欲は限られている。
           
          月  日
 ゴルフのスコアーをいつも一つインチキする男が、ホールインワンを達成した。スコアカードには0と書いてあった。
          
          月  日
 ナポレオンはいつもも、部下に ”いい報告は後回しでよい。悪い報告を先に持ってこい”と言っていたという。
 戦局を判断するのに、うまく行っているところは放っておいてもよい。うまく行ってないところこそ早く対策を講じなければならない・・・”からだが、やはり我々は上司に対して、うまくいっている報告はしたがり、悪い報告は隠したくなる。
 しかし、ここは一番・・・勇気を奮わねば・・・。
           
          月  日
 国勢調査があった。
 ある未亡人のところに子供がいる。調査員が質問した。”お宅のご主人は七年前に亡くなられたとおっしゃるのに、四歳のお子さんがおられるのはおかしいじゃありませんか?”
 その奥さん不思議そうに答えたと言う。 ”ええ、主人は亡くなりましたが、私は生きていますからーーー”。

(87・S・62・5)