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悲しき酒(片々草抜粋)

 

 

 

 

 

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02-Jan-2013

大  雪

 ある日、思いがけない大雪が降った。ちょうどその頃、仕事も人間関係もうまくいかず、出勤途中、びちゃびちゃになった靴を引きずって歩きながら、この世も末みたいなみじめな気持ちだった。

 翌日は一転して快晴、気持ちまで晴れやかである。天気ひとつが人間の気分まで左右する。ーーー空を仰いでつくづく思った。
「人生には、自分の力ではどうしようもない巡り合わせというものがある。あんなに元気で、おととい一緒に飲んだ友が、一夜でもうこの世にいなくなったということがあった。考えてみれば生・老・病・死、そんな大きなことでさえも、自分の意思ではどうすることもできない」。

「我々は何か大きなものに包まれていて、自分ではどうしようもないところで
”生きている” ”生かされている”のではないか」。・・・と思い至ったたら、仕事のことも、人間関係のことも急に楽になった。ふてくされたり、投げ出したりしたのではなく、ものの見方の原点に返って謙虚に見直すことで、同じことでも見え方が違ってくる。

 一休禅師の最期の言葉はーーー「ナルヨウニナル、シンパイスルナ」。だったそうだ。

         批  判

 鬼才、岡本太郎氏の話。
「ボクの作品を見て ”あら!いいわね”と簡単に褒めてくれる人はあてにならない。作品を見て、先ず ”何だこりゃ?”という人ほど感動しているものだ」。

 自分の作品を見て、いろんな人がいろんなことを言うが、自分は何をどう批判されても構わない。自分の作品に人の目を気にする必要はない。自分はあくまで、自分で自・他ともにぶつかり合うことが、お互い理解することではないか」。

 ゴルフの岡本綾子さんの話。
「ーーー以前、岡本のスイングがどうのこうのと言われると、そのことが気になって、誰が、どこのことをどう言ったのか、とことんまで調べ上げたものでした。それが腰痛という、ゴルファーにとっての致命傷を乗り越えて、今では、もう何を言われても全く気にならなくなりました。自分は自分、いいたい方は何でもどうぞ、という気持ちになれました」。
 そして、この頃から、岡本は世界のアヤコとして快進撃を始まった。

         プラスとマイナス

 結婚式で雨が降った。雨が降るのはどうしようもないことだが、「二人の仲に、水をさす」という捉え方で、その日は普通は ”雨”という言葉に触れたがらないものである。
 ところが、挨拶で「本日は、雨ですが、雨降って地固まると申しまして・・」。と積極的にこの雨を、おめでたい兆しと捉えて、新郎新婦を励ました仲人がいた。

マイナスとプラスの発想の違い。ーーー人と別れるときも「さようなら」と別れてしまわないで、シー ユー アゲン。アウフ ビダーゼン。再見(サイ・チエン)・・・”また、逢いましょう”と別れたい。

         酒のつまみに

  例によって、赤提灯の蜂の喧嘩 (さしつ・さされつ)の中から・・・。

「貧乏学生がね。恋人に口紅を贈ったんだよ。そしたら彼女が、”こんな高価なものを・・・”とびっくりしたんだね。そのとき、彼何といったと思う?」
「いいんだ、いいんだ、少しずつ返してくれればいいんだから・・・」。

(88・S・63・6)