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悲しき酒(片々草抜粋)

 

 

 

 

 

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02-Jan-2013

哀 し き 酒

 正月だ。片々も何かそれらしいことを・・・と考えてみたが、こう正月の来るのが早くては、更まった感懐が湧いてくる暇もない。
 しょうがないから、今月はお屠蘇の酔い心地にも手伝ってもらって 久しぶりに ”哀しき酒”といきますか。

 ある女の人の書いた本によると、オトコの飲み方には次のような型があるという。
 「プレイボーイ風・純情型。言葉のピッチャー型。インフォーメーション型。先天性・男尊女卑型。人畜無害・物足りない型。直情・ガキデカ型。突っ張り小僧型・・・」。

 どれもナルホドと思い当たる人物が浮かんでくるが、さて、それじゃお前さん土筆生は?ーーと聞かれる前にーーー。
 ”おおそれながら、そんな昨日や今日飲み始めた女っ子の分類型にはまるような年季じゃありませんぜ”。
 ・・・それにしても、折角女の人と飲んで、後で ”人畜無害・物足りない”・・・と言われるような男は、これは男から見てもどうしようもナカ。「ホラ・しっかりせんね。”据え膳ナントカは男の恥”っていうじゃなかね」。

 煙草は勿論コーヒーやコーラも癖になるというが、酒も同じで、いつもの時間が来ると、むしょうに欲しくなるもの(だそうだ?)。家まで待てない人が酒屋やキオスクの前でカップ酒を傾けているサマは、駅のゴミ箱から新聞を拾い出す姿と同じで、あまり子供に見せられた格好ではないが、それを我慢できないところが、また「酒」の「酒」たるところ(なのだろう?)。

 同じ中毒でも、酒が煙草やコーヒーと違うところは後をひくところ、落語じゃないが、一本が二本・・・ふらつく足でもう一軒。
 晩酌も同じで、一合すんでもう一合。さすがにもう一本とは切り出しにくくて ”もう半分”といったら、かみさんが計量カップで「九十ミリリットル」きっちり量って出した。とあの呑み助が口惜しがっていたが、ことほど左様に酒というものは後を引くもの(らしい?)。

 しかし「三合の 酒が天下を とらせけり」という、そこのところのもう”半分”が当てがわれなくて天下が取れないのでは、これぞまさに「九仞の功一箕に欠く」で、そこまで飲んだ意味がなくなってしまうし、さりとて小間物屋さんまでいってしまったのでは、これまた意味がない。
 全く呑み助と言うものは厄介なものですなあ。

 ところで、その道の先生の話によると、、毎晩の晩酌の陶然とした気分が忘れられず、そのうち今度は ”朝”からちょっと・・・と、なるのがお定まりの「アル中」へ向かう「依存症」の典型だそうだ。

 依存症と言えば、こんな記事が出ていた。男性の多くが、継続的な飲酒習慣から依存症に発展するのと違い、女性は、精神的な面からごく短期間に症状が進行する。 ”ーーー女子大生のA子さんは、学校でネクラ視されて仲間はずれになるのを怖れて陽気に振舞えるように、と登校前の飲酒が習慣になった。
 ーーー女子高生のC子さんは、一年間の海外留学を体験したが、あちらでの生活が開放的だっただけに、日本のハイスクール・ライフが息苦しく感じられ、やがてカバンに酒を忍ばせるようになった・・・etc”

 しかし、これらの人に共通しているところは、いずれも真面目な人で、それだけに必要以上に周囲の期待を裏切らないように気負いすぎ、現実の自分との葛藤から、ついアルコールに逃げ込むことになるので、これらを ”息切れ症候群”と呼ぶのだそうだ。

「そうかい・そうかい、いやア俺も酒が好きだけどサ、おりゃあ依存症じゃないぜ、・・・だっておりゃあ、酒なんていつでも止められるもん」。
「だったら、今日からきっぱり止めてごらん」。
(89・S・64・1)