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ハンセン溶解度パラメータ・ソフトウエアー(HSPiP)の購入方法とインストール

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Last Update
27-May-2017

アプリケーション・ノート#11
分析バイオ・化粧品FFEアレルギー性物質の溶解性:様々な食品、化粧品でアレルゲンを除去、低減したものが開発されている。化粧品のアレルゲンの一覧を入手した。似たものは似たものを溶かすというハンセンの溶解度パラメータの考え方からすれば、あるアレルゲンは、そのHSPベクトルが似たレセプターに溶解する。各アレルゲンのHSPを決めてみたそしてそのHSPをSOMを使って自己組織化し、似たHSPをもつアレルゲンはどんな特徴を持つのか解析した。


2010.3.30

HSPiP Team Senior Developer, 非常勤講師 山本博志

 

アレルギー性物質の溶解性

アレルゲンの一覧をネットから入手できた。 allergens_brochure.pdf
その141化合物に関してHSPを計算した。

ハンセン溶解度パラメータ(HSP)

ハンセンの溶解度パラメータ(HSP)は、ある物質がある物質にどのくらい溶けるのかを示す溶解性の指標です。ヒルデブランドのSP値と異なり、溶解性を多次元のベクトルで表し、そのベクトルが似ているもの同士は溶解性が高いと判断します。”似たものは似たものを溶かす”、”似たものは似た所にいたがる”というのがHSPの基本です。このベクトルは[分散項、極性項、水素結合項]で表されます。分散項はファンデルワールスの力、極性項はダイポール・モーメントの力、水素結合項は水、アルコールなどが持つ力です。(さらに水素結合項をドナー、アクセプターに分割すると4次元になります。)


”似たものは似たものを溶かす”と言う単純な考え方で、ポリマー、医薬品などがどんな溶剤に溶けるか? 高分子の添加剤がどれだけポリマー中に居やすいか? 匂い物質が鼻の嗅覚細胞にどのくらい溶けるか? 医薬品がレセプターにどのくらい溶けるか? ガスクロやHPLCの充填剤にどのくらい溶解しやすいか? 化粧品の皮膚への溶解性は?などを理解するのに役立っています。

PirikaのHSPを計算するJAVAアプレットのデモ、HSPLightはこちらから。
最新の研究はパワーツールで紹介しています。どのような方向に進化しているのか知りたければ覗いてみてください。

そしてHSPiP ver.3に搭載の1200化合物とともにSOM (Self Organization Map)を計算してみた。SOMは多次元のベクトルを2次元にマッピングする技術で似たベクトルは似た位置にマッピングされる。

SOM: Self Organization Map Neural Network 
(N次元のベクトルを2次元にマップする方法)

HSPのような多次元ベクトル(分散項、分極項、水素結合項+体積など)が溶媒の数だけあったときに、その多次元ベクトルが似ているものは似た2次元位置に配置したい。3次元までは実際の3次元位置に配置すれば、どれとどれが近いかは簡単にわかる。SOM法を使うと、自己組織化をおこし、自ずから似たベクトルが集まってくる。2次元中のある領域に集まったベクトルは、似たような性質をもつと考えられる。

PirikaのSOMを表示するJAVAアプレットのデモ、SOMDemoはこちら

図中Aと表示されているのが今回のアレルゲンのHSPがマッピングされた位置で、”.”はそれ以外のデータベース値を示す。比較的アレルゲンと判明しているものはある所に固まって存在する事がわかる。一部分を抜き出してみる。

この黄色い円の所にマッピングされた化合物をすべて抜き出してみるとハンセンのコード(HCode)で次のものがこの領域に来た。

Code Allergen name dD dP dH
1175
A
Isopropyl paraben 17.4 7.9 9.0
1190
A
Butyl paraben 17.7 8.0 8.9
1227
A
Isobutyl paraben 17.4 7.9 9.0
494
A
Methylene chloride 17.3 8.2 8.8
299
?
1,2-Ethane Dithiol 17.6 8.9 9.7
1189
A
Propyl paraben 17.9 8.8 9.7
799
?
trioxane 17.6 7.1 10.0
1182
A
Hydroxymethylpentylcyclohexenecarboxaldehyde 17.3 7.6 10.4
467
?
3-Methyl Isoxazole 17.5 9.4 10.7
1195
A
Ethyl paraben 18.1 9.4 10.5
713
?
n-Butyl Salicylate 17.5 8.3 9.0
1029
A
Eugenol 18.3 6.2 11.3
1160
A
Isoeugenol 18.5 6.4 11.7
683
?
Ethylene Glycol Mono Benzyl Ether 18.5 6.4 11.3
1027
A
Cinnamyl alcohol 18.7 5.9 11.1

この領域に来たものは、基本的はパラベン化合物であった。これはpーヒドロキシ安息香酸のエステルである。そしてパラベン類は最初の資料にすべてアレルゲンとして記載されていた。

それ以外の化合物もこの領域に来る。
これらの化合物はアレルゲンであるとは最初の資料には記載されていないが、見るからに怪しそうである。使う前にはアレルゲンであるかどうか是非ともチェックした方が良いと思われる。

No:299
Hcode:322

1,2-Ethane Dithiol

 

 

 

No:799
Hcode: 855

trioxane

 

 

No:467
Hcode:495

3-Methyl Isoxazole

 

NO:713
Hcode:764

n-Butyl Salicylate

 

No:683
HCode:731

Ethylene Glycol Mono Benzyl Ether

さらにHSPiPのデータベースで
dD=17.3 - 18.7
dP= 6.2 - 9.4
dH= 8.8 - 11.7
の香料化合物を探索すると33化合物が探索された。
一例を示すと以下のような化合物である。

 

これらについてもアレルゲンのテストをしてから使う事をお勧めする。

アレルゲンの発現がHSPという溶解性だけでおこる訳ではないと思う。
しかし、1次スクリーニングには有効ではないかと思う。

2010.11.15

Agilent Technologies の LC Application News No. 39
に化粧品中のパラベンの分析というのがあった.

これをハンセン溶解度パラメータ(HSP)を用いて解析してみる。

クロマトグラフィー

ハンセンの溶解度パラメータ(HSP)は、3次元のHSPベクトルの類似度で、溶解性を評価します。例えば下の図で、溶質(オレンジ)のベクトルが、有機溶媒のHSPベクトル(青)と水のHSPベクトル(黄色)とどちらに近いかをHSP距離で評価します。HPLCのシミュレーションは、これが横に長くなり、液液抽出が連続的に繰り返されていると考えます。

そこで、溶質のHSPベクトル(オレンジ)が有機相のHSPベクトル(青)に近い場合、なかなか出てこない、つまりリテンションタイムが長くなると判断し、逆に、水のHSPベクトル(黄色)に近い場合、保持時間は短くなると判断します。ここで行うシミュレーションは有機層がオクタデカンとしているので、HPLCカラムとしては、ODSカラム相当になります。また、これまでの検討で、分子の体積の補正が有効であることが解っています。

PirikaのHPLC用混合溶媒を設計するJAVAアプレットのデモ、HPLCDemoはこちら。
HPLC用のパワーツール+はこちらから

 

オクタデカンに溶けやすい=HSP距離が短いものほど、リテンション時間が長くなる事がわかる。この結果を見る限り、パラベン類のY-MB計算結果は信頼がおけると言えそうだ。

緑色の球、オクタデカンに近いものほどODSの固定層によく溶解し、RTが長くなる。

Drag=回転, Drag+Shift キー=拡大、縮小, Drag+コマンドキーかAltキー=移動。溶媒をクリックすれば溶媒の名前が現れる。

対応するブラウザーをお使いなら、上のキャンバスに分子を複数描けばRTがどのくらいかを得る事ができる。詳しい分子の描き方はパワーツールのSmilesを参照して頂きたい。 他の原子を使う、原子数の制限をあげたバージョンはパワーツールのページを参照して頂きたい。

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