Pirika logo
JAVA,HTML5と化学のサイト

Pirika トップ・ページ


HSPiP Hansen Solubility Parameter in Practice(HSPiP)HSP統合ソフトの本家HP

ハンセン溶解度パラメータ・ソフトウエアー(HSPiP)の購入方法とインストール

代理購入?
英語で諦めていませんか?HSPiPの代理購入なら映像工房クエスチョンへ。すぐにお見積りします。
(日本語ドキュメントサービス中)。Mail

ハンセン溶解度パラメータ(HSP)
 HSP基礎
 HSP応用
 ポリマー
 バイオ・化粧品
 環境
 物性推算
 分析
 化粧品の処方設計
 その他
 自分でやってみよう

Pirikaで化学
 物性化学
 高分子化学
 化学工学
 分子軌道
 情報化学
 その他の化学
 アカデミア
 DIY:自分でやろう
 プログラミング

雑記帳

Ad Space for you

 

Ad Space for you

 

Last Update
27-May-2017

アプリケーション・ノート#29
分析バイオ・化粧品:ICH勧告溶媒とハンセン溶解度パラメータ(HSP):医薬品を合成する用の溶媒に関して、どんな溶媒を使うべきか、使うのが好ましくない溶媒はどんなものがあるかを定めた、ICHの勧告がある。使うのが好ましくない、Class1とClass2の溶媒は、医薬品の中に残留しないように厳しい管理が必要とされる。その管理にはガスクロが使われることが多い。ガスクロのリテンション・インデックスと溶媒のHSPの関係を解説する

2010.2.26

HSPiP Team Senior Developer, 非常勤講師 山本博志

 

Agilent Technologiesから Class 1 と Class 2 GCデータ を入手した。
(ICHの勧告については こちらの記事を参照)

ハンセンの溶解度パラメータ(HSP)を使うと、様々な溶媒がポリマー中にどのくらい溶解しやすいかを知ることができる。

ハンセン溶解度パラメータ(HSP)

ハンセンの溶解度パラメータ(HSP)は、ある物質がある物質にどのくらい溶けるのかを示す溶解性の指標です。ヒルデブランドのSP値と異なり、溶解性を多次元のベクトルで表し、そのベクトルが似ているもの同士は溶解性が高いと判断します。”似たものは似たものを溶かす”、”似たものは似た所にいたがる”というのがHSPの基本です。このベクトルは[分散項、極性項、水素結合項]で表されます。分散項はファンデルワールスの力、極性項はダイポール・モーメントの力、水素結合項は水、アルコールなどが持つ力です。(さらに水素結合項をドナー、アクセプターに分割すると4次元になります。)


”似たものは似たものを溶かす”と言う単純な考え方で、ポリマー、医薬品などがどんな溶剤に溶けるか? 高分子の添加剤がどれだけポリマー中に居やすいか? 匂い物質が鼻の嗅覚細胞にどのくらい溶けるか? 医薬品がレセプターにどのくらい溶けるか? ガスクロやHPLCの充填剤にどのくらい溶解しやすいか? 化粧品の皮膚への溶解性は?などを理解するのに役立っています。

PirikaのHSPを計算するJAVAアプレットのデモ、HSPLightはこちらから。
最新の研究はパワーツールで紹介しています。どのような方向に進化しているのか知りたければ覗いてみてください。

そこでHSPを使うと、ターゲットの化学物質が、HPLCやガスクロの固定相へどのくらい溶解しやすいか?を見積もることができる。例えばHPLCの解析は次のように説明されている。

クロマトグラフィー

ハンセンの溶解度パラメータ(HSP)は、3次元のHSPベクトルの類似度で、溶解性を評価します。例えば下の図で、溶質(オレンジ)のベクトルが、有機溶媒のHSPベクトル(青)と水のHSPベクトル(黄色)とどちらに近いかをHSP距離で評価します。HPLCのシミュレーションは、これが横に長くなり、液液抽出が連続的に繰り返されていると考えます。

そこで、溶質のHSPベクトル(オレンジ)が有機相のHSPベクトル(青)に近い場合、なかなか出てこない、つまりリテンションタイムが長くなると判断し、逆に、水のHSPベクトル(黄色)に近い場合、保持時間は短くなると判断します。ここで行うシミュレーションは有機層がオクタデカンとしているので、HPLCカラムとしては、ODSカラム相当になります。また、これまでの検討で、分子の体積の補正が有効であることが解っています。

PirikaのHPLC用混合溶媒を設計するJAVAアプレットのデモ、HPLCDemoはこちら。
HPLC用のパワーツール+はこちらから

ガスクロのリテンション・インデックス(GCRI)も同じように、固定相への溶解度と蒸発のしやすさで、保持時間が決まってくると考えている。

このGCRIの推算はHSPiPに実装されている。

HSPiP(Hansen Solubility Parameters in Practice)

HSPを効率的に扱えるように、ハンセン先生とアボット先生がHSPiPというWindows用のソフトウエアー、データベース、電子書籍の統合パッケージを開発されました。これを使うと溶解性に関する様々な疑問に答えてくれます。もちろん材料設計は溶解性だけで決まるほど単純ではありません。そこで、Y-MBという分子を自動的に分割し、様々な物性を推算する機能が付け加えられました。Y-MBはver.4 からはY-Predictというパワーツールとしても提供されています。

概要についてはこちらをお読みください。(2013.1.22)
機能についてはWhat Newをお読みください。
自分が使いたい化合物が計算できるかは使用できる官能基のリストで確認ください。
HSPiPの購入とインストール方法をまとめてあります。
他の会社はどんな使い方をしているのか? 特許をまとめてみました

HSPiPは化合物のSmilesの構造式から、HSPの値と沸点を推算する機能が搭載されている。

Smilesの構造式

分子の水素は書かずに重原子の元素記号だけ線形に表記する。
有機化学用のC, N, O, P, S, F, Br, Cl, Iは角括弧は省略。他の原子には[]をつける。
枝分かれは()を使う。
2重結合は=,3重結合は#で表す。
環状構造は環の結合を一つ切りその両端に1以上の同じ数字をつける。
PirikaのSmiles構造式を得るJAVAアプレットはこちらから
分子の描画によってSmilesの構造式を得るDraw2SmilesがHSPiP Ver.4 パワーツールに搭載されました。

この機能を使ってICH勧告のクラス1,クラス2の溶媒のGCRIを検証してみた。

Hcode No Name BP RT
456 1 Methanol 337.85 1.749
239 2 1,1-Dichloroethylene 304.71 2.722
10 3 Acetonitrile 354.75 3.21
524 4 Methylene chloride 312.9 3.571
1228 5 trans-1,2-dichloroethylene 320.85 4.027
417 6 hexane 341.88 4.548
224 7 cis-1,2-dichloroethylene 333.65 6.11
531 8 Nitrobenzene 483.95 6.11
156 9 trichloromethane 334.33 6.881
122 10 carbon tetrachloride 349.79 7.607
181 11 Cyclohexane 353.87 7.607
647 12 1,1,1-trichloroethane 347.233 7.607
52 13 benzene 353.24 8.575
291 14 1,2-dimethoxyethane 357.75 8.575
367 15 1,2-dichloroethane 356.594 8.968
649 16 trichloroethylene 360.1 11.574
477 17 methyl cyclohexane 374.084 12.619
306 18 1,4-Dioxane 374.47 13.867
598 19 Pyridine 388.41 20.145
637 20 Toluene 383.78 20.82
474 21 2-Hexanone 400.7 22.676
148 22 chlorobenzene 404.87 23.488
333 23 ethylbenzene 409.35 23.684
297 24 DMF 425.15 23.814
5323 25 m-xylene 412.27 24.204
697 26 p-xylene 411.51 24.4
698 27 o-xylene 417.58 24.4
285 28 N,N-Dimethylacetamide 439.25 24.4
618 29 Tetralin 480.77 26.678

RTはデジタイザーを使ってチャートから読み取った。

結果はあまり良くない。
特に、No.8ニトロベンゼンは大きくずれる。
これは多分、ニトロメタンの間違いである。クラス1、2の中にはニトロベンゼンは無い。
Agilent Technologiesにメールを出したが、返事はまだ無い。
返事を頂いた。やはりニトロメタンの間違いだそうだ。対応感謝します。)

GCシミュレーションに実験値の沸点を入れて計算し直してみた。
そうすると、かなり良くなった。(No.8はニトロメタンとして)

GCシミュレーションを使う場合は、(特に化合物の種類の多様性が高い場合は)沸点の推算精度がものを言うようである。最後のデータ点、 No. 29 Tetralinがずれるのは、多分、ガスクロのオーブンを昇温しているのだろう。(記載は無いが、ベースラインがあがっているので)

2011.2.7

V3.1.xでの沸点の推算精度。沸点の推算精度が上がれば、GCRIの推算精度も高くなると考えられるので、GCRIもそのうちに再計算してみようと思う。

 

HSPと分析のトップページへ戻る。

HSPとバイオ・化粧品のトップページへ戻る

HSPユーザー・フォーラム、トップページへ戻る

 

メールの書き方講座