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HSPiP Hansen Solubility Parameter in Practice(HSPiP)HSP統合ソフトの本家HP

ハンセン溶解度パラメータ・ソフトウエアー(HSPiP)の購入方法とインストール

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Last Update
27-May-2017

アプリケーション・ノート#25
HSP基礎分析バイオ・化粧品YMB:HSPiPのバージョンの差異、HSP推算結果を、てんかん薬を例に説明する。V3では窒素原子の取り扱いがより精密になり、誤認識することも減った。また、推算値の妥当性をHPLCのデータと比較することによって検証を行った。

2010.3.20

HSPiP Team Senior Developer, 非常勤講師 山本博志

 

HSPiPのバージョンの2から3の変更に伴い、官能基の定義が変更になり、もとの官能基数159が167に増強された。

HSPiP(Hansen Solubility Parameters in Practice)

HSPを効率的に扱えるように、ハンセン先生とアボット先生がHSPiPというWindows用のソフトウエアー、データベース、電子書籍の統合パッケージを開発されました。これを使うと溶解性に関する様々な疑問に答えてくれます。もちろん材料設計は溶解性だけで決まるほど単純ではありません。そこで、Y-MBという分子を自動的に分割し、様々な物性を推算する機能が付け加えられました。Y-MBはver.4 からはY-Predictというパワーツールとしても提供されています。

概要についてはこちらをお読みください。(2013.1.22)
機能についてはWhat Newをお読みください。
自分が使いたい化合物が計算できるかは使用できる官能基のリストで確認ください。
HSPiPの購入とインストール方法をまとめてあります。
他の会社はどんな使い方をしているのか? 特許をまとめてみました

最も大きな変更点は窒素のパラメータが拡充され、認識精度も向上したことだ。それに伴い、医薬品関係の計算結果がずいぶん良くなった。

例を示そう。下に示すのはてんかん薬に使われる化合物だ。バージョンの違いによる、HSPの推算値を比べてみた。

ハンセン溶解度パラメータ(HSP)

ハンセンの溶解度パラメータ(HSP)は、ある物質がある物質にどのくらい溶けるのかを示す溶解性の指標です。ヒルデブランドのSP値と異なり、溶解性を多次元のベクトルで表し、そのベクトルが似ているもの同士は溶解性が高いと判断します。”似たものは似たものを溶かす”、”似たものは似た所にいたがる”というのがHSPの基本です。このベクトルは[分散項、極性項、水素結合項]で表されます。分散項はファンデルワールスの力、極性項はダイポール・モーメントの力、水素結合項は水、アルコールなどが持つ力です。(さらに水素結合項をドナー、アクセプターに分割すると4次元になります。)


”似たものは似たものを溶かす”と言う単純な考え方で、ポリマー、医薬品などがどんな溶剤に溶けるか? 高分子の添加剤がどれだけポリマー中に居やすいか? 匂い物質が鼻の嗅覚細胞にどのくらい溶けるか? 医薬品がレセプターにどのくらい溶けるか? ガスクロやHPLCの充填剤にどのくらい溶解しやすいか? 化粧品の皮膚への溶解性は?などを理解するのに役立っています。

PirikaのHSPを計算するJAVAアプレットのデモ、HSPLightはこちらから。
最新の研究はパワーツールで紹介しています。どのような方向に進化しているのか知りたければ覗いてみてください。


 

dD(V3)

dD(V2)

 

dP(V3)

dP(V2)

 

dH(V3)

dH(V2)

 

Volume(V3)

Volume(V2)

ethosuximide

17.8

17.9

13.6

14.1

10.6

10.9

130.8

129.7

primidone

19.8

19.3

13.6

12.0

7.5

9.6

178.2

186.8

sultiame

20.6

20.2

19.3

16.1

10.7

10.6

193.2

208.9

5-(4-Hydroxyphenyl)-5-phenylhydantoin

20.7

20.8

12.4

13.3

13.6

13.7

207.6

203.9

phenobarbital

19.9

20.2

16.4

14.3

10.4

10.0

181.3

183.4

carbamazepine

20.9

21.2

10.4

11.8

7.9

7.6

189.5

187.4

phenytoin

20.7

20.8

11.4

12.1

9.1

9.0

203.9

200.4

Nitrazepam

21.4

22.0

12.3

11.8

1.4

6.5

206.5

209.1

Clonazepam

21.4

22.0

12.9

12.8

1.8

6.3

218.9

221.8

Valproic acid

15.9

16.0

4.0

4.0

7.6

7.6

159.8

162.0

Diazepam

20.5

21.1

 

8.4

10.1

 

1.5

6.4

 

222.0

219.3

dDの値と分子体積はバージョンによる差は小さい。しかし、dPとdHの値は結構変わってくる。どちらの推算結果がより正しいのであろうか?それを確かめるためにHPLCのデータと付きあわせた。このHPLCのデータはODSのカラムを使って測定された。そこで、化合物のHSPとオクタデカンのHSP距離を計算し比較した。

クロマトグラフィー

ハンセンの溶解度パラメータ(HSP)は、3次元のHSPベクトルの類似度で、溶解性を評価します。例えば下の図で、溶質(オレンジ)のベクトルが、有機溶媒のHSPベクトル(青)と水のHSPベクトル(黄色)とどちらに近いかをHSP距離で評価します。HPLCのシミュレーションは、これが横に長くなり、液液抽出が連続的に繰り返されていると考えます。

そこで、溶質のHSPベクトル(オレンジ)が有機相のHSPベクトル(青)に近い場合、なかなか出てこない、つまりリテンションタイムが長くなると判断し、逆に、水のHSPベクトル(黄色)に近い場合、保持時間は短くなると判断します。ここで行うシミュレーションは有機層がオクタデカンとしているので、HPLCカラムとしては、ODSカラム相当になります。また、これまでの検討で、分子の体積の補正が有効であることが解っています。

PirikaのHPLC用混合溶媒を設計するJAVAアプレットのデモ、HPLCDemoはこちら。
HPLC用のパワーツール+はこちらから

 

バージョン3のHSP距離を体積で割った値と、リテンション時間をプロットすると、上の図に示すようにきれいな相関が得られる。No.2とNo.5は少しズレている。No.2が悪いのは、アミドが対称に入っているので本来はdP、dHの効果が打ち消されているのかもしれない。Y-MBは原子団寄与法を使っているので、こうした対称の問題には弱い。No.5の問題点は、Y-MBの中には=N-C=Oと定義されている原子団が無いことに由来する。多分これは、アミドっぽい性質になるのだろうが、Y-MBはこれをアミドとしては認識しない。他の分子のHSPは推算値がかなり正しいのではないかと考えられる。

Drag=回転, Drag+Shift キー=拡大、縮小, Drag+コマンドキーかAltキー=移動。

もしiPadやChrome、Safari (iPad/iPhoneのMobile Safari)、FireFox4などのHTML5対応のブラウザーをお使いなら、上にキャンバスが現れるだろう。 球をクリックすれば薬品の名前が現れる。RTによって色分けしてみた。RTが短いものを赤い球、長いものを青い球、RTが増えるに連れ青みをふやしていった。そして球の大きさは分子体積で表してある。緑の球はオクタデカンを表している。Valproic acidは当たり前だが変なところにある。

 

上の図は、バージョン2で計算したものだ。線を引こうにも、2本線が引けてしまい、どちらが正しいか判然としない。

このように、HPLCや実際の溶解度のデータから、パラメータの改訂、原子団の追加、削除は頻繁に行われる。おかしなデータがあった場合にはぜひともフィードバックを頂きたい。

対応するブラウザーをお使いなら、上のキャンバスに分子を複数描けばRTがどのくらいかを得る事ができる。詳しい分子の描き方はPowerToolsのSmilesを参照して頂きたい。 他の原子を使う、原子数の制限をあげたバージョンはPowerTools+のページを参照して頂きたい。

 

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