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ハンセン溶解度パラメータ・ソフトウエアー(HSPiP)の購入方法とインストール

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Last Update
27-May-2017

アプリケーション・ノート#42
HSP基礎:ハンセンの3次元球、Sphereの拡張2:年に1回行われる開発者会議で、冗談のように、球を2つ決定できないか?という話題が出て、1日で作り上げたプログラムだ。思いの外有用で、今まで例外とされていた溶媒の挙動がこの、Double Spheresを使うと明確に理解できたり、中ー大規模分子の溶解性が説明できるようになった。V.3.1.Xの超目玉の機能だ。混合溶媒を設計するときにも、2つの球の中心を結ぶ線上の貧溶媒を選択したほうが、結果はよくなるはずだ。

2010.7.15

HSPiP Team Senior Developer, 非常勤講師 山本博志

 

この機能については、HSPiP ver.4 で大幅に改良された。パワーツールのY-Fitを利用して頂きたい

Sphereの拡張1で紹介したように、オレイン酸の溶解度ではアルコール溶媒の溶解度が異常値を取る。

Hcode name
dD
dP
dH
ScoreC ScoreAmount
122
carbon tetrachloride
17.8
0
0.6
1 107.712
156
chloroform
17.8
3.1
5.7
1 136.988
534
nitromethane
15.8
18.8
5.1
0 0.6774
456
methyl alcohol
14.7
12.3
22.3
0 24.9956
10
Acetonitrile
15.3
18
6.1
0 0.8646
367
1,2-dichloroethane
18
7.4
4.1
1 32.625
7
Acetone
15.5
10.4
7
0 21.646
570
isopropyl alcohol
15.8
6.1
16.4
1 43.175
481
methyl ethyl ketone
16
9
5.1
0 26.9675
328
ethyl acetate
15.8
5.3
7.2
1 39.688
92
butanol
16
5.7
15.8
1 45.765
255
diethyl ether
15.49
2.9
4.6
1 42.78
148
chlorobenzene
19
4.3
2
1 94.01
181
cyclohexane
16.8
0
0.2
1 62.32
102
butyl acetate
15.8
3.7
6.3
1 42.336
417
hexane
14.9
0
0
0 29.2596
698
o-xylene
17.8
1
3.1
1 77.44
532
nitroethane
16
15.5
4.5
0 2.2946
404
furfural
18.6
14.9
7
0 1.5015

これと同じ異常は、ステアリン酸の場合にもおこる。
そこで、この現象はカルボン酸末端がアルコールとクラスターを作り、溶解性を大きく変えている為と考察される。

ハンセンの溶解球

ある溶質を溶解する溶媒と、溶解しない溶媒のハンセンの溶解度パラメータを3次元空間(ハンセン空間、HSP空間)にプロットすると、溶解する溶媒は似たところに集まっている。そして、その集まっている溶媒はハンセンの溶解球と呼ばれる球を構成する。

その球の中心を溶質の溶解度パラメータと定める。球の半径を相互作用半径(R0)と呼び、半径が長いものは多くの溶媒に溶けやすく、半径の短いものは溶かす溶媒が少ない。溶解球が2個あるとして解析を行うDouble Spheresという拡張機能がV3.1.xから搭載された。

Pirikaの溶解球を見る、HTML5のアプレットはこちら。
このSphereを見るHTML5のプログラム、SphereViewerがHSPiP ver. 4からパワーツールとして提供されている。

 

このような現象に対応するため、Sphereプログラムに、”Double Spheres”機能が搭載された。
この機能がどのように働くか早速見て行こう。

ソフトウエアーで先ほどのオレイン酸のファイルを読み込み、Double Spheresを指定して、Read & Runボタンを押す。得られた”球”は[16.9,3.1,4.0]で半径5.82の球Aと、[16.5, 0.3, 11.5]で半径7.88の球Bであった。

 

ここで重要なのが、まず、Scoreが0である溶媒は、球Aにも球Bにも含まれない。従ってRED-A,RED-Bはどちらも1以上になる必要がある。
次にScoreが1である溶媒は、球Aか球Bのどちらかに含まれていれば良い。そこでRED-AかRED-Bのどちらかが1以下になれば良い。もしRED-A,RED-Bの両方が1以下になった場合にはAとBの球の重なった部分にその溶媒が居る事を示している。
オレイン酸の場合はアルコールが属する球とそれ以外が属する球である事が明確に分かる。

2011.4.25

Drag=回転, Drag+Shift キー=拡大、縮小, Drag+コマンドキーかAltキー=移動。

もしiPadやChrome、Safari (iPad/iPhoneのMobile Safari)、FireFox4などのHTML5対応のブラウザーをお使いなら、上にキャンバスが現れるだろう。 溶媒をクリックすれば溶媒の名前が現れる。

 

 

次に、以前紹介したフッ素系のゴムの耐溶剤性をDouble Spheresを使って解析した例を紹介する。
このゴムは、疎水的なゴムのようでいて、ガソリンーエタノールの混合溶媒に強く膨潤するなど2面的な性質を持つ。そこで、二つの球を考える事でこのゴムをより深く解析してみる。

Hcode name dD dP dH score
6
acetic anhydride 16 11.7 10.2 1
7
acetone 15.5 10.4 7 1
11
acetophenone 18.8 10 4 1
17
acetylacetone 16.1 10 6.2 1
25
acrylonitrile 16 12.8 6.8 1
46
aniline 20.1 5.8 11.2 0
52
benzene 18.4 0 2 0
115
gamma-butyrolactone 18 16.6 7.4 1
122
carbon tetrachloride 17.8 0 0.6 0
156
chloroform 17.8 3.1 5.7 0
-          
-          
-          
429
isopentyl acetate 15.3 3.1 7 1
438
isophorone 17 8 5 1
456
methyl alcohol 14.7 12.3 22.3 0
464
methyl acetate 15.5 7.2 7.6 1
467
methyl acrylate 15.3 6.7 9.4 1
481
methyl ethyl ketone 16 9 5.1 1
491
4-methyl-2-pentanone 15.3 6.1 4.1 1
531
nitrobenzene 20 10.6 3.1 0
598
pyridine 19 8.8 5.9 1
617
tetrahydrofuran 16.8 5.7 5.7 1
637
toluene 18 1.4 2 0
649
trichloroethylene 18 3.1 5.3 0
659
triethyl phosphate 16.7 11.4 9.2 1
670
2,2,4-trimethylpentane iso-octane 14.1 0 0 0
698
o-xylene 17.8 1 3.1 0
814
p-chlorotoluene 19.1 6.2 2.6 0
997
2-methyltetrahydrofuran 16.9 5 4.3 1
1016
ethylacetoacetate 16.5 7.3 8.3 1
1037
methyl acetoacetate 16.4 8.6 8.9 1
1043
propionic anhydride 15.8 9 7.7 1
1145
dimethyl maleate 16.3 8.3 9.8 0

このデータを解析すると、最初の球Aは[15.5, 11.1, 5.9]で半径 7.61、球Bは[[15.8, 4.0, 10.3]で半径4.47であることが分かった。dDはどちらも同じぐらいであるが、非常に広い範囲のdPに溶解する事が分かる。

 

Drag=回転, Drag+Shift キー=拡大、縮小, Drag+コマンドキーかAltキー=移動。

これをSOMを使って解析すると上図のようになった。
エステル類が2つの球の重なり部分にくる。
球A(赤い領域)にはケトン、アミドなどdPが大きめの溶剤がくる。
球B(青の領域)にはエステル、ケトンでもdPが小さめの溶媒がくる。

Classic Sphereを使ってオーバーオールのフッ素ゴムのHSPを求めた場合、[14.9, 6.8, 5.2]となる。
こうしたフッ素ゴムの耐溶剤性を改良しようとした時に、ゴムの中に、大きなdPに溶かされる部分と、小さなdPに溶かされる2種類の領域があると考えるか、平均的なdP=7付近であると考えるかは改良指針に大きな差が現れると考えられる。

この機能はHSPiPのV3.1.Xから使える。

HSPiP(Hansen Solubility Parameters in Practice)

HSPを効率的に扱えるように、ハンセン先生とアボット先生がHSPiPというWindows用のソフトウエアー、データベース、電子書籍の統合パッケージを開発されました。これを使うと溶解性に関する様々な疑問に答えてくれます。もちろん材料設計は溶解性だけで決まるほど単純ではありません。そこで、Y-MBという分子を自動的に分割し、様々な物性を推算する機能が付け加えられました。Y-MBはver.4 からはY-Predictというパワーツールとしても提供されています。

概要についてはこちらをお読みください。(2013.1.22)
機能についてはWhat Newをお読みください。
自分が使いたい化合物が計算できるかは使用できる官能基のリストで確認ください。
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