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ピリカで化学工学

2013.4.5

HSPiP Team Senior Developer, 非常勤講師:山本博志 講義補助資料

Y-VLEを使った気液平衡推算法

化学工学の単位操作の中で最も重要なものは、蒸留操作であろう。
混合液体が理想液体であれば話は簡単だが、多くの液体は非理想液体として振る舞う。

(詳しくはPirikaのASOG法解説を参照)

化学工学ではそうした理想状態からのズレを、活量係数とかフガシティーとかわけの分からない言葉の中に押し込めて、合わせ込んでしまう。
(自分が学生だっときには、一番わけの分からない所で大っ嫌いだった。)

ぴりかのページでは、ASOG法を使った気液平衡の推算のプログラムが置いてあるので、わけが分からなくても限られた系では(使える原子団の数が限られている)結果だけは利用できた。

今回ハンセンの溶解度パラメータという技術を使って新しいWilson定数推算式を作ったので、それを使った気液平衡推算プログラム、Y-VLEを公開しよう。
詳しい開発過程はこちらで公開しているので興味のある人は覗いて見て欲しい。

プログラムは、HTML5という技術を用いて作成されている。これは新しいWeb標準技術である。対応するブラウザーを利用してプログラムを走らせて欲しい。

Y-VLE15wC (2015.1.6)

2015.1.6 Wilson Parameterのデータを6倍近くに拡充して、特に共沸点近傍で精度が高くなるように調整した。
GUIを変更した。実験値の沸点を入れると結果はさらに良くなる。

(HSPiPへ搭載するようにAbbott教授と打ち合わせを行い、いくつかのバグを修正した。それに合わせて数値計算の結果だけでなくチャートの表示ルーチンもつけてみた。
軸の数値を描く部分はまだできていないがだんだん良くなってきていると思う。)

正しいブラウザーをお使いであれば、プログラムが起動するので説明と合わせて実際に操作して欲しい。

プログラムを立ち上げると、上記画面になる。

(スタンドアローン版=ダウンロード版を使っている場合には有効期限、ライセンス者名が表示される)ネットワークライセンスを持っている場合にはメールアドレスとパスコードを入力する。

何も持っていない場合には、ただEnterをクリックする。

するとコントロール画面が現れる。
ここで分子の絵を書くのだが、注意する点は沸点の高いものをMol1に書くことだけは覚えておいて欲しい。
詳しい分子の描き方はこちらを参照してください

例えばHexaneを描いてProperties ボタンを押すと、Antoine定数、4D-HSP、分子体積などを計算し、Mol1の表示が分子式に切り替わる。

ラジオボタンをMol2を選択して、同様にアセトンを描きPropertiesボタンを押す。

次に、VLE Calc. ボタンを押すと気液平衡が計算されテキストエリアに出力される。それを全て選択しコピーし、表計算ソフトなどに貼り付ける。

後は、表計算ソフトの側でグラフを書く。

このように、Y-VLEでは気液平衡計算するのに分子構造以外の情報を使わない。それにしてはこちらに示すようにそれなりの精度で推算できている。

Antoine定数、沸点の推算精度が低い
4D-HSPとその温度依存性の推算精度が低い
分子体積とその温度依存性の推算精度が低い
Wilsonパラメータの推算精度が低い

などの理由で精度の出にくいものがある。

2015年バージョンでは実験値の沸点を入力する事ができる。その際にどのような系で精度が高く、どのような系には使えないのかこちらにまとめておく。


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