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2011.12.10

HSPiP e-Book日本語版 21-25章の要約

以下の要約は電子ブック日本語版をマックで機械的に約10分の1に要約したものです。

Chapter 21 Noses artificial and natural (HSP for Sensors Both Artificial and Live)

第22章 人工の鼻、自然の鼻

人口の鼻を造り出そうという有意義な研究方法は、においの分子に対して、各々が異なった応答をする、たくさんの子-センサーからなる親センサーを提供することだ。 Goddardグループの仮説は、臭気物質の相互作用(子センサーの出力信号)は各々のポリマーからのHSP距離に基づいて予測できるだろうというものだ。Figure 21-3 Using file NoseChems and a Polysulfone of [15.4, 4.5, 2.8] オーバーラップする溶媒とオーバーラップしない溶媒の合理的な混合物があり、全体として広範な応答を与えている。複雑な人工の鼻用の7ポリマーと(標準のHSP値を使った)24溶媒から、実験データをフィティングするためにパラメータが3つしかないという事実は少なくともとても励みになる。しかし、もし匂いの分子が受容体と親和性が無いのなら、その受容体はその分子を検知しないだろうという事は、多くの人々にとって、合理的だと思われている。 そして、”親和性”という言葉が発せられるや否や、HSPが親和性の重要な部分、そして、それゆえ、匂いの重要な予測の判断材料に成る事ができるかどうか、質問する事は自然の成りゆきだ。BG-HSP仮説は、これらの受容体各々があたかもポリマーのようにδD, δP, δHと半径によって定義されると述べる。この式の美しさは、それがすぐにでもテストすることができ、そしてBGが嗅覚受容体のHSPの値を提供しているということだ。当て推量されているように、もし嗅覚が、65% HSP、35%が特定の受容体、そしてデータには多くのノイズがあるとして、もし仮説が正しいとしたら、HSPの信号は輝いて見えるはずだ。 おそらく(BG:Blanco-Goddardはこれに対する証拠を持っている)幾つかの受容体は2種類のHSP部位をもっている。 BG-HSP仮説が非常に重要な理由は、それが真実であることが示された場合、まだ他の相関は無いので、嗅覚受容体への深い洞察になるからだ。 もしあなたがこの本を読む時までに、進行中の研究がBG-HSP仮説を支持したら、BGの研究が成熟に達する前にその重要性を見ぬいたことになり、とても光栄だ。 もし、嗅覚のような大きなタスクの実行に失敗したことが証明されているなら、最低限、HSPは反論できる明確な予測を提供するという長所を持ち、それは立派な科学の特徴の一つであると言える。SC Johnsonのリストと144化合物リストは、匂いと香水の、より深遠な研究に貢献するように、自由に利用できるようにされている。 144 化合物のリストには、臭気物質の名前がはっきりしなくても、容易に参照できるように、化合物のCAS番号とSmilesの構造式が含まれている。 この5つの化合物が入る”最小のHSPの球”をこれら各々の感覚の仮想的なHSPの中心/半径を示しているとして使われた。 まず第一に、この5つの化合物は混合物の事があって、それはHSPのリストの中に含まれていない事がある。 2つ目に”トップ5”の幾つかは、これらの感覚が本当に明確に定義された化学的な相関関係を持ってはいないとは考えにくいほど、とてもスコアが低い。 もし応答の大きさ(ここでは大きな数字が強い応答を意味する)が (43, 41, 38, 34, 11) だった場合、5番目の化合物は(明らかに関連する他の4化合物より小さい)含めるべきだろうか? 我々はカタログから”複数の”番号を含めることができるのだけど、本質的には同じ化合物の変種がたくさんあるので、それらはあまり役に立たないと我々は決断した。 名称とCAS番号からカタログ中で化合物のほとんどを識別することができ、そこで香りのクラスを知ることができる。

Chapter 22 Attacking DNA (HSP for DNA , Drugs, and Biological Membranes Compared)

第23章 DNAへの攻撃

そこで,化学品がこの複雑な分子であるDNAとどのように相互作用するか,例えば細胞毒として働くとか,を知る事は非常に重要だ。 しかしながら,化学療法に使われる,既知の細胞毒性を持つ一群の化学品のHSPの値が,ある値の所に皆集まってきていることから,これが偶然なのか,それとも深遠な洞察なのかを調べるのは良い考えだとおもう。 科学の判断基準は仮説の反証(成立しないことの立証)であるので,HSP値が全く異なる細胞毒のある分子をくまなく探せば,仮説を否定できるので,かなり簡単な事のように思えた。どう少なく見積もっても,塩基のHSPと細胞毒性のある薬のHSPが”偶然”似通っている事はさらに詳しく調べる価値がある。 お肌”の章では肌の細胞を通り抜けるには次のHSP値が必要である事が既に示されている。HSPが適合するというのは分子が通り抜ける事ができて、DNAとかかわり合う事の必要条件であると主張している。 さらに、同伴する分子は、プロセスが実施される方法が変更されるかもしれないので、細胞毒性の要因になる複製/転写のプロセスにおける結合に影響を与えるだろう。 例えば、良く知られたエタノールの2次的な効果によって、”悪い”分子が生体膜を横切る”手助け”をすることができるだろうか? 次の図は溶媒のオプティマイザー機能を使って、細胞毒性のある医薬品のHSP球の中心に本質的に完全に合う(混合溶媒でない)化学品を選択したものだ。 これは化学物質の混合物を強調し、おそらく特にアルコールは生態系における相乗効果を与えることができる。しかし、”HSPが適合する事は必要条件である”という仮説は少なくとも、より深く検討に値するものであると感じている。 HSPには熱力学的な素地があり、素晴らしい値を提供するが(研究活動の広い分野で成功している)HSPのような基本的な素地のない、終りのないQSARの相関に対して価値ある代替方法になると信じている。

Chapter 24 HSP for Pharma and Cosmetic applications

第24章 医薬品と化粧品への応用

医薬品や化粧品成分のHSPを知れば、それらのDNA、皮膚などのとの一般的な生体適合性を、合理的にとことんまで考えることができる。 溶液中で重要な成分を保持するとか、望むのであれば、ある成分だけが素早く蒸発するとか、例えば、表面に濃縮するとかを理解するのに役立つ。 拡散係数の代わりにJmaxに基づいた皮膚透過性の解析は、実用的な皮膚用調剤の問題への多くの洞察を提供しているようだ。HSP距離の知識から、マイクロカプセルが0次拡散(長い距離)から、Fickの拡散(短い距離)の間のどれを示す可能性があるかを予測することが可能だ。 合理的な、化学品、賦形剤または溶剤の利用のための手助けとして、HSPiPに多くの.ssdフォーマットのテーブルが含まれている。テーブルの典型的な使い方は、GRASのリストにない化学品の代替を合理的に探すことだろう。製薬で他に重要なリストは、Q3C(R3)のリストで、Type 1 と Type 2 の“悪い” 溶媒のリストと、Type 3 とType 4 の“良い”溶媒のリストがある。 Types 1、2の溶媒をTypes 3、4の溶媒への合理的な置き換えが、特に簡単にきちんと解けるようにした。クロロホルムをハイライト表示にして、Q3C(R3) 3 and 4.sofを選択し、Type 3 と 4の溶媒を読み込んでおき、溶媒のオプティマイザー機能を選ぶと、ターゲットに正しい値がセットされる。それ以外の多くのものは混合物などできちんと定義されていなかった) それから彼はY-MBを使って、食品と化粧品の.ssd と .sofファイルを作った。 これは我々のユーザーに対する親切として提供しているものであり、食品や化粧品の最良の実践への絶対確実なガイドとして提供しているものではない。

Chapter 27 Going nano (HSP Characterizations of Nanoparticles)

第27章 ナノ最前線

最初、彼らは分散したサンプルを徹底的に遠心分離していないと、粘度と密度の効果が、CNTの溶解性/分散性の見かけをねじまげ、結果は、信頼性がとても低くなることを確認した。 1000もの利用可能な”分子の”物性から厳選しQSARのテクニックを使った多くの努力がなされ、R2で0.6(悪い)から0.9(悪くない)の相関を生み出した。 Smith, Using Hansen solubility parameters to correlate solubility of C60 fullerene in organic solvents and in polymers, Carbon, 42 (2004) 1591–1597 そしてC60のHSPとして [19.7, 2.9, 2.7]を見出し、そして、それによって55種類の溶媒の合理的な予測を行った。もし、良い溶媒の定義を、すべての、Log(モル分率)>-4.0で定義される"2"の溶媒を含めるように変更するとHSP値は [20.5, 3.8, 1.6]へと、ささやかに変化するだけだ。C60のHSP値を[22.5, 0.6, 2.9](これはSphereのフィット値に非常に近い)にしたときに、R² は0.8という立派な値になる。 そして、重要なことは、HSPが溶媒やポリマーとの適合性の、実用的な予測が提供できることと、現役の科学者が、C60のためのプロセスを開発するのに役立つ勘と経験を組み合わせる事ができる。Colemanと彼の大所帯のチームによる論文で、grapheneがBenzyl Benzoateのような単純な溶媒に溶ける事が示され、それゆえ、grapheneの塗布が溶媒から直接製造できる可能性を秘めている。最初の原因は粘土から剥離させるのは簡単ではないこと、2つめは、特定のポリマーと最も適合性のある有機官能基が明らかになっていないことだ。 その粘土はdimethyl-ditallow モンモリロナイト(Cloisite 15A) でHSPは [18.2, 3.8, 1.7]になる。 残念ながら、(名目上)同じ粘土のデータを以下の論文から持て来てフィティングをすると、Clay2と言うファイルに示すように、ありえない値、[16.8, -4.7, -3.3]になる。溶媒のデータにはそれ自体の不確実性が含まれているという事実によって、問題は悪化される。 さらに、最初の論文ではとても良い溶媒とされたクロロホルムが2つめの論文ではとても悪い溶媒となっていることもある。 2つめの論文から、dimethyl-benzyl-tallow (Clay1 – Cloisite 10A)は [20.4, 6.6, 5.9]を与える。有機粘土ナノ複合材料は非常に重要であるように思えるので、明確に定義された粘土のグループについて溶媒に対する膨潤の再試験を行うのは良い考えだ。 それにも関わらず、我々の一人(Abbott)が、ポリ乳酸[18.6, 9.9, 6.0]に分散させた有機粘土の一連の論文にHSPを適用したところ、人気のある30Bは10AよりもHSPが合っていない、頻繁に使われる15Aは不十分になる可能性が高いことが明らかになった。しかし、様々な共通のアクリレートと粘土を組み合わせるBurgessチームの遡及的な分析の試みは、HSPが、粘土の安定的な分散を作るのに相対的に簡単か難しいかの良い指標になることを示している。非常に多くの異なった量子ドットがあり、非常に多様な方法で安定化されているので、HSPが全てを包含する洞察を与えるための新たに生まれる一般的なテーマは無いように思える。計算された値は [17.0, 4.5, 1.1, 7.1]で、やや極性なブチル鎖のため合理的に思える。 オクチルホスホネートでのフィットは [17, 3.7, 1.5, 6.8]で、予想された長鎖のアルキル基による、δP と δHの減少が見られない。 そして驚いたことに、2-カルボキシホスホネートのフィットは[16.4, 4.8, 3.2, 4.7] で予想されるより高いδP と δHの証拠を示さない。

Chapter 28 DIY HSP (Methods to Calculate/Estimate Your Own HSP)

第28章、自分でやろうHSP [自分でHSPを計算/推算する方法]

残念なことに、方法のいくつかは蒸発エンタルピーやダイポール・モーメントなどの(もしかしたらあなたはそれらについて何も知らないかもしれない)他の物性値に関する知識を必要とする。次の論文は、タイトルが示すように、Beerbowerの式と同等なだけでなく(かれらの体積に対する依存性は異なった指数を使っているが、我々の改訂されたデータでは0.5が最適になっている)、δDと屈折率の間に単純な直線関係を見いだしている。そして、これに原子団寄与法を使うことができるのであれば、同じ事であるのでδTot,δD,δPの計算にも原子団寄与法を使ってみる。例えば、–CH2-を一つのグループとして定義するか、2つのグループ(非環状分子と環状分子で-CH2-を分ける)として定義するか、さらに多くのグループ(さらに3員環、4員環、5員環で区別する)に分ける可能性がある。 原子団寄与法は、原理上は、サブ・グループを多く使えば使うほど精度は高くなるが、ある程度の信頼性を担保できる十分な統計上のデータ数を確保するのはより難しくなる。 D、PとHを原子団寄与法で計算する為には、一つの”単純な規則で”HSPの値が既知の分子群を個々のサブ・グループに分割し、線形回帰計算をし、先のデータに当てはめる。臨界温度 Tc はハンドブックに記載されているように、臨界温度を計算する用の表からグループ寄与率を使って計算するLyderson 法に使って推算できる。似たような化合物のHSP値の利用が可能な場合には,この手順はδD,δP,δHのHSP値を決めるベストの方法だ。Panayiotou の方法が出てくる時点まで、δH を推算する普通の方法はハンドブックにもあるように、原子団寄与法であった。歴史を記録しておく為に記載するが、1967年にHansenが報告したおおもとの値は、BeerbowerがBöttcherの式を使って決定した全部で240の化合物について、ハンドブックにある原子団寄与法の表を使い、彼自身の式で拡張した値だ。これらの1st-orderのグループ数を入れて計算ボタンを押すとδTotが21.9,δD, δP, δHが [15.9, 5.9, 13.2]と得られる。( もしその分子が何らかの理由でもっと小さいδP and/or δHを持つと確信しているなら,"Low" オプションを押して,それぞれの物性に使うグループ・パラメータを変える事ができる。 直感的な作業を助けるため,例えば,1-ブタノールにLow Hオプションを試した場合,この化合物にはLow Hのフィティング・パラメータが無いので(無いべきだ)警告が出る。 自分でUNIFACの原子団を作り出すのが面倒な人の為に,以下に紹介するY-MB法は(1次だけだが)Smilesか3Dのmolファイルから自動的にStefanis-Panayiotou の原子団に分割する機能を備えている。Hiroshi はHSPの全データセット(Sphere Solvent Data.ssd)に対してニューラルネットワーク法を適用して、官能基間の相互作用をニューラルネットワークの相互結合強度に自動的にフィットさせた。次には我々はデータベース中にあるダイポールモーメントや屈折率の値を使って、値を変えた方が合理的かどうかを判断することができる。


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