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2022.7.28
関西大学の山本秀樹教授以外、「van Kreveren先生 と Hoftyzer先生の方法をHSPを推算する方法」と呼んでいる文献があるのだろうか?
「van Kreveren先生 と Hoftyzer先生の溶解度パラメータ」は1976年に発表されている。(van Kreveren, Properties of Polymner 3rd completeley Revised Edition 212page)
Hansen先生は1967年にHSPを発表している。そこで、van Kreveren先生やHoy先生の溶解度パラメータは、Hansen先生に影響を受けて3次元の溶解度パラメータを推算する原子団寄与法を提案しているのは確かだ。分散項だけでなく、分極項、水素結合項を使う。
しかし、例えば分極項に対して、次のようなファクターを与えているのは、独自のやり方だ。
0.50 X for one plane of symmetry
0.25 X for two planes of symmetry
0 X for more planes of symmetry
分子に対称面があった時に分極項に係数をかける。
Hoy先生の方法はさらに複雑な分割法を取る。
つまり、Hansen法、van Krevelen法、 Hoy法は、見かけは同じ3次元(分散項、分極項、水素結合項)だけど、分割のポリシーが異なるので、異なる溶解度パラメータと見なされている。
関西大学の山本秀樹教授の、同じ3次元(分散項、分極項、水素結合項)の溶解度パラメータだから、「van Kreveren先生 と Hoftyzer先生の溶解度パラメータ」はハンセンの溶解度パラメータを推算する方法というのは、先生方に対して余りにも失礼な言動だ。
「溶解度パラメータを用いた食品廃棄物からの生理活性物質の分離性評価」
SCEJ 73rd Annual Meeting (Hamamatsy, 2008)
では、この研究では「溶媒および高分子の SP 値は、van Kreveren と Hoftyzer の提案した分子団寄与法に基づいたパラメ ータを用いて算出した。」
と記載している。
(ちなみに、式(2)は間違いである。Hansen法の距離の式ではdDの前に4.0という係数が入る。)
この頃には、別の溶解度パラメータと認識していたようだ。
関西大学、山本秀樹教授は精力的に講習会で溶解度パラメータの話をしている。
情報機構
2013年11月7日
の資料を入手している。
この中で、「溶解度パラメータ(SP値)の分子グループ寄与法による計算」として「[Hansenの計算方法」を記述している。
そこでは、「Hansenの計算方法」と言いながら、計算式は、van Kreveren、Hoftyzer法を記述している。ご丁寧に、van Kreveren先生の著書( Properties of Polymner )のテーブルのコピーもつけてある。
この頃には、van Kreveren、Hoftyzer法は(どうせ誰もわからないだろうから)ハンセンの溶解度パラメータを推算する方法と呼んでしまえ。と思っていたのではないだろうか?
佐藤 隆志
2015-03-31
関西大学
学位授与番号 34416甲第569号
学位論文で、
「このようにして得られたその他の環状有機化合物のデータを蓄積して解析することで、Hansen 溶解度パラメータの推算方法の一つである分子グループ寄与法(van Krevelen & Hoftyzer 法)を改良した。その結果、環状有機化合物のHansen 溶解度パラメータを現在報告されているグループ寄与法よりも高精度で推算することが可能にした。」
と記載している。
つまり、2015年には、分子グループ寄与法(van Krevelen & Hoftyzer 法)はHansen 溶解度パラメータの推算方法であると学位論文で明言している。
そして、アスファルテンを計算するのに当たって、van Krevelen & Hoftyzer 法では原子団のパラメータが足りないので、拡張したと言う。
公式ソフトウエアー、HSPiPでは拡張済みであるにも関わらず、独自に拡張してハンセン溶解度パラメータを自称したいということだろうか?
なぜ、拡張van Krevelen & Hoftyzer 法とか関西大学版−3次元溶解度パラメータと呼ばないのだろうか?
「ハンセンの溶解度パラメータの推算式を構築した」事にするには、「分子グループ寄与法(van Krevelen & Hoftyzer 法)はHansen 溶解度パラメータの推算方法である」事にしないといけないので、どんどん、「自称を拡張」していることになる。
Hansen先生、van Kreveren先生 と Hoftyzer先生 に対しても非常に失礼なやり方ではないだろうか?
私自身は、もともとがポリマー合成屋だったので、van Kreveren先生SP値はポリマーやモノマーに対する溶解度パラメータとして、とても尊敬している。
Hansen 溶解度パラメータの高分子炭化水素への応用および Hansen 溶解球法の適用事例
石炭科学会議発表論文集
石炭科学会議発表論文集 55 (0), 86-89, 2018
一般社団法人 日本エネルギー学会
引用がほとんど全て間違っている。他の論文からコピペしたためか。
(9)式は誤り。4.0が抜けている。Hansen先生は(9)式で溶解性を議論したことはない。
グラフのスケール:1/2:1:1になっている説明は間違い。
間違いだらけなので意味のない論文だが、この2018年には、この論文中でvan Krevelen & Hoftyzer 法はHansen 溶解度パラメータの推算方法であると述べている。
しかし、その参照論文は Sato,T.,Yamamoto,H., Energy Fuels, 28, 891 (2014)と自分らの論文になっている。この論文はアスファルテンに関するもので、van Krevelen & Hoftyzer 法については一切触れていない。
van Krevelen & Hoftyzer法を改良した自分達の溶解度パラメータは、ハンセンの溶解度パラメータと呼んで良いのだ!と言うために。
反論も含め、ご意見をお待ちしています。
関西大学、山本秀樹教授がハンセン溶解度パラメータの推算法を自称している件について。
自称-ハンセンの溶解度パラメータ(HSP)を使えば、やりたい放題か?
どんなに良い発表を行っても、自称しているだけなら信用されない。
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