競馬だか、競輪だかの予想屋の迷言だ。適当に組み合わせて情報として売って、サクラが”言われた通りに買ったら大当たりだった”と騒ぐ。外れた客には”彼は情報料を10倍出したので特別な情報だ”と言えば良い。内心は”ウソヨ”と呟いていても。
私はコンピュータで化学系の予想屋をやって20年以上になる。
最初の頃は、当てに行って全然ダメで評価を下げることも多かった。
今は外さないを主眼にしているので、それなりに上手くいっている。
コンピュータ・チェスなどでも、負けるのを1手でも先に遅らすというアルゴリズムがあったけ。
このところ、計算屋からのHSPiPのCLI・ライセンスの購入問い合わせが急増している。薬を設計するにしても、RDKitでトポロジカルな情報を使っても、分子軌道計算で電子的な情報使っても、所詮体内に溶けなければ何の役にも立たない。HSPiPを使ってハンセンの溶解度パラメータ(HSP)とY-MBの熱力学的物性推算結果もMIに取り込みたいのだという。
でも詳しく話を聞いてみると、社内の実験屋がどのくらいHSPiPを使っているかは全く把握できていない。HSPiPは実験屋と計算機屋の共通言語として成立していることを話すと驚く。
若い計算機屋さん、博打の予想屋さんにならないように気をつけな。。。
まー、自分は元々はポリマー屋で、ポリマー屋の自分が欲しいプログラムを自分で作っていたのが始まりなので、実験屋と計算屋は最初から一致していたが。
pirikaで開発している解析ツールGROVEやMIRAIは実験屋向きのツールだ。
MIRAI用の逆設計ツールIRAMI(Inverse Result Analysis for Materials Informatics)はマテリアルズインフォマティクス(MI)用の逆解析結果作成ツールなのだが、もちろん名称の由来は、ミライを逆に読んだだけだ。
MIRAIで解析してIRAMIで逆設計結果を得る。これはもうプログラムを知らない実験屋でもできるし実際に稼働し始めている。でも、プログラミングができる計算屋がいれば、さらに高度なこともできる。
HSPiPとMIRAIは前後のタイアで、左右の合成屋と計算機屋を共通言語で結びつける働きをしている。
こうしたアウトソーシングが余り抵抗なく受け入れられることに、最近ちょっと驚いている。
結構高く設定しているので、外資系以外無理かと思っていたのだが。
ただ、同じ業種は1つしか受け入れない。リソースは自分一人だし。。。