学生向けPirika研究会、HSP関連資料

2012年頃、化学工業という雑誌に「ハンセン溶解度パラメータ、基礎と応用」という連載記事(全8回)を書きました。全体像を知るにはこの資料が良いでしょう。


第1回 ハンセン溶解度パラメータ(HSP:Hansen Solubility Parameters)導入
 HSPの利用に関してはHSPiPの中のe-Bookに様々な例が記載されている。本記事では開発途上 のHSPiP(Ver.3)を用いて基礎的な使い方、基礎的な理論、応用の仕方を解説する。

第2回 ポリマーの溶媒探索
 実際にポリマーハンドブックに記載の良溶媒、貧溶媒のデータをもとにHSPの決定の仕方を 解説する。そして、HildebrandのSP値とHSPでポリマーの溶解性の理解がどう変わるかを示 す。また、HSPを決定する際にありがちな間違いとして溶媒の多様性不足について解説する。

第3回 医薬品の合成用溶媒探索
 医薬品は、その合成溶媒に大きな制限がかけられている。もし残存した場合には、その溶媒が人体中へ投入されることになる為である。そこである構造の化学物質を合成する場合、安全性が高いと確認されている溶媒だけから作る必要がある。それでは、その化学物質はどんな溶 媒(もしくは混合溶媒)に溶けるのだろうか? それをHSPを用いて解析した例を紹介する。こ の技術は液液抽出などにも使える技術である。

第4回 HSPの計算方法
 HildebrandのSP値と比べると圧倒的に精度の高いHSPであるが、その利用は限られていた。 その一つの理由はSP値の3次元分割法が難しいからである。ここではHSPの算出方法を解説する。

第5回 パッキンの耐溶剤性
 化学の分野では様々なパッキンが使われている。こうしたパッキンは製造元が耐溶剤性の データを提供している。しかし、混合溶媒になるとその組み合わせは非常に膨大になるため情報は限られる。そこで、HSPを使ってパッキンの耐溶剤性を混合溶媒も含め解析した例を紹介 する。

第6回 HPLCの保持時間
 化学物質は混合物である事も多く、その分析としてはHPLCは有効な方法である。HPLCで分析した場合に、ある化合物の溶出位置(保持時間)はどのくらいになるかをHSPを使って解析する。基本的にはオクタデカンへの溶解のしやすさ、溶離液への溶解のしやすさで保持時間が決まる。

第7回 他の溶解指標との関係
 HSPと他の溶解指標、カウリ・ブタノール値(KB値)やオクタノール/水分配係数(logP)の関係を解説する。

第8回 接着剤
 溶剤型の接着剤は溶媒に完全に溶解していないと、最大の性能はでない。しかし近年の環境 問題から使える溶剤はますます狭まってきている。HSPを用いた溶媒の探索法について解説する。

この資料と資料を作成した時に使ったデータをpirikaからダウンロードしておいてください。

さらに、「HSPiPを使って実際にやってみよう」というHSP-FirstStepという資料もデータとともにダウンロードしておいてください。
こちらは次のようなテーマに関してHSPiPの使い方を解説しています。

ポリスチレンの溶媒探索とパラジクロロベンゼン
ポリ塩化ビニルの溶媒探索。
PMMAの溶媒探索。
アビエチン酸の溶解度
オレイン酸の溶解度と最適混合溶媒の探索機能
パッキンの耐溶剤性
HPLC解析
GCリテンションインデックス
カウリ・ブタノール値(KB値)
接着剤

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