穴の開いたバケツに水を汲む、大学10兆円ファンド、スタート

昨日は東北大学が研究者を雇止めとかの記事が新聞に載っていた。
年3%の事業成長が達成できないならファンドは打ち切りになるのだろうか?

だとしたら、研究者や教員などは非常勤しか雇用しないだろう。そして、10年後、また一斉に雇い止めになる。

国のくれる採用枠なんてそんなものなのに。
AIと違って学習はしないし、学習したとしても忘れてしまう、「私だけは違う」と勝手に思い込んで救われている。違う人生探した方が。。。。

本当に予算さえあれば、どうにかなるのだろうか?

OECDの35カ国中でも、平均賃金は22位である。アメリカの3/5以下だ。
それが何を意味するかと言えば、生産性がアメリカの半分だということだ。
大学だって同じだ。生産性が低いので成果が出ない。

生産性が低いのに金を注ぎ込むのは、穴の開いたバケツに水を汲むようなものだ。
先に穴を塞げ。
そうすれば今の予算でやっていかれる(かもしれない)。

早稲田で「オンデマンドで複数講義を視聴」というのが問題になった。
それは、学生からみたら生産性の向上努力以外の何物でもない。
試験問題は毎年同じで、先輩からそれを貰えば、一番時間をかけずにAを手に入れる方法になる。

早稲田は、オンデマンドの視聴過程も大事なので単位を与えないというが、それはおかしい。だとしたら、授業に出て居眠りしていた生徒の単位も取り消さなくてはならない。

では、バケツの穴はどこなのだろうか?

同じオンデマンドの授業を垂れ流して、試験問題も毎年変えない先生が悪いのだろうか?
まー、自分の周りにも先生は大勢いるが、あの忙しさを見ると余りに可哀想とも思ってしまう。そうなってしまうのはしょうがない。無理だ。
(だから悪くないと言っているのではない。)

私が思うに、多分、評価システムが根本的に時代遅れになってしまったのだろう。
学生の教育に時間をかけても何の評価にもならない。
学会発表しました。
論文発表しました。
学会の役員をやっています。
は数値として評価しやすい。

会社でもそうだったが、人間を数字でしか評価しなくなると、システムは崩壊する。
場を盛り上げるとか、困った時に相談しやすいとか点数に現れない人徳を持つ人は、えてして点数を持たない。

私は、来週から、横浜国大、埼玉大学、大阪工業大学の学生相手にハンセン溶解度パラメータの基礎と応用をZOOM講義することにしている。隔週水曜日夜の21:00開講だ。
時間と距離と大学の垣根を飛び越えた試みだ。
もちろん、単位はあげられないし、ファンドのおこぼれがあるわけでもない。
ただ、かかるコストも非常に小さい。
1.5Hrの電気代と言っても、講義やらなくてもそれはかかるし。

生産性という意味では、ハンセンの溶解度パラメータの開発者が、世界の最先端を教えるのだから、いくらでも学会発表、論文発表につながるだろう。

そんな個人でもできることが、実は、大学はできない。
大学は授業科目に関しては独自開設が原則だからだ。
(一部緩和されて、連携する他大学の科目をそのまま活用できる、「連携開設科目」もあるが、連携していないとダメ)

まー、引退した自分なんかは、そのうち海外の学生も含めて、連携授業でもやっていこうか。

企業は、pirikaファンドに投資するというのはどうだろう?
バイト入れずに頑張っている学生に割り振ることができる。

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