デジタル分子模型

2020.12.27

2020年は、“授業のあり方“で、対面が良いか、オンラインが良いか、の議論が深まりました。それと同じで、分子模型も現物の触れる模型が良いか、デジタルの模型が良いかの議論もあるでしょう。
筆者が学生の時には、まだコンピュータ上で分子模型は実用的ではありませんでした。
今ではスマホでも分子を見る事ができる時代になりました。
その分、中身がブラックボックスになり、AIだけが、理解して利用できる状態になってしまったように思えます。

そうした状況の中、折り紙で現物の触れる分子模型を作る試みなども進んでいます。

「化学教育」という雑誌に寄稿した内容が、動きのない誌面では十分に表現できないことから、このページで補足するものです。
対象は高校の化学部の生徒、化学教師、大学で化学の教育者を目指している学生あたりです。

同じ対象の方向けに、化学系データ・サイエンスの基礎のページを作りました。こちらもよろしく。2021.7.30

分子の組み立てに関してこちらを参照してください。
JSME-RDKit 3次元構造の作成 (2021.1.8)
Smiles構造式から3次元構造の作成 (2021.1.29)

CNDO/2の計算はこちらを参照してください。
Y-CNDO/2(1992年ごろが初め。2012年ごろJavaScriptプログラム化)

私は化学系のプログラムが趣味であることから、ついつい、デジタル分子模型の方へ走ってしまいます。デジタル分子模型の良いところを10挙げるのであれば、私は次の10項目を挙げます。

1.分子構造の調整。
2.分子集合体の分子模型作成。 ちょっと計算が重いので注意
3.各原子上の電荷を計算。 ちょっと計算が重いので注意
4.ある温度における分子(原子)の運動。
5.π結合とσ結合の違い。
6.作られる直前の化学結合の様子。
7.HOMO-LUMO遷移エネルギーと化学結合。
8.振動解析結果のアニメーション。
9.デジタル教科書の作成。
 試しにこれらのページで電子書籍を作ってみました。
 epub3のビュアーを持っているなら試してみるのも良いでしょう。
10.豊かな化学のために。
12.全フッ素化キュバンのLUMOが電子を閉じ込めた!

小中学校に一人一台コンピュータが配布になり、”情報”が大学入試に入ってきます。
そんな時代の化学系のコンテンツはどうあるべきか?問われているのでしょうね。
この連動記事に想像(創造)を掻き立てられる方が現れることを願って。

このページへのコメント、FAQ(よくある質問)
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とは言っても、2年経ってもフィードバックはゼロですが。

Webアプリ版、CNDO/2を使った教材作成について

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