Y-PBの最新版

2024.8.9

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Y-PB法

Yamamoto – Polymer Break 法の略だ。
ポリマー用のSMILESの構造式から、含まれる原子団を主鎖と側鎖に分けカウントする。
2019年の時点では、1425ポリマーの物性値とポリマーSMILESを収集し、物性推算式をHSPiPに(ver. 5.2から)搭載していた。

Y-PB Main Chain FGs

1CH219S@AR37O_resonace
2CH20N3res38S_resoonance
3C21NHres39OCH2CH2
4CH=22NHCO403s_Ph
5C=23NCO414s_Ph
6CH3-C-CH324OCOO425s_Ph
7O25COOCO_R436s_Ph
8O@AR26o_Ph442s_Naph
9C=O27m_Ph45O=S=O
10C=O@AR28p_Ph46S=O
11COO29CF247Si
12COO@AR30CCl248O@_Si
13NH31CFCl49H@Si
14NH@AR32CF50C_rrr
15N33CHF51N_resonance
16N@AR34CCl52CH_resonance
17N=35CHCl53C_resonance
18S36NHCOO54P

Y-PB Side Chain FGs

55CH373C=O91OCOO109Cl127O=S=O145COOCO_R
56CH274C=O@Ar92Ph110Br128S:O146P=O
57CH75HCO93o_Ph111I@Ar129O@P147NO3
58C_R76COOH94m_Ph112F@Ar130O@S148H
59CH2=77COO95p_Ph113Cl@Ar131O=
60CH=78COO@Ar96C2F5114Br@Ar132Si
61C=79NH297C2F4H115NHCOO133O@Si
62Butyl80NH2@Ar98CF3116HCOO134H@Si
632_Butyl81NH99CCl3117S_reso135N@AR
64iso_Butyl82NH@Ar100CF2Cl118F@Olefin136N_reso
65t_Butyl83N101CF2119Cl@Olefin137CH_reso
66Propyl84C#N102CHF2120OCH2CH2138C_reso
67iso_Propyl85NO2103CF121OH@Ar139O_reso
68Ethyl86SH104CHF1223s_Ph140OH_Other
69CH3-C-CH387S105CH2F1234s_Ph141C:ONHC:O
70OH88S@Ar106CHCl1245s_Ph142N=C
71O89NHCO107CH2Cl1256s_Ph143O_Epoxy
72O@AR90NCO_R108F1261s_Naph144N=N

ポリマーSMILES

元々は、繰り返しUnitとしてXでくくるように定義した。
(RDKitで扱えるように、Atでの繰り返しも許すようにした)

ポリマー・システム

Y-PBを使ったポリマー物性推算システムを作成するには、まず、ポリマーSmilesの構造と物性のペアを集めデータベースを作らなくてはならない。
でも、実際にその作業をやった事がある人ならわかると思うが、とても大変な作業になる。
Poly(oxy-2-hydroxytrimethylyne-oxy-1,4-phenyleneisopropylidene-1,4-phenylene)というのがどういうポリマーで、今までのDBに登録してあるかどうかどうしたらわかるか?
poly({alpha-acetoxy-4-[(methoxycarbonyl)oxy]styrene}-alt-(2-methylidenepropanedinitrile))共重合ポリマーをどう特定するか?

ポリマー特定ツール

そこで、事前にポリマー特定用のツールを作るのは必須になる。私の場合は、JSMEというフリーソフトで分子の絵を描いたら、データベースのコードを検索するソフトをまず作った。

この必須ソフトを作るまでは、同じポリマーを何度でもDBに登録してしまいドツボに陥った。

ポリマーDB値は正しくない

例えば表面張力の物性推算法を考える。普通の重回帰法を使って推算式を作ると、DB値は正しいとして全体的にバラついた答えを返す。例えば、セロファンのようなポリマーは湿式でフィルム化される。その際には水酸基が表面に出てくる。ポリマーの構成要素から考えられる以上に表面張力が大きくなる。

以前のポリマー物性推算法

ポリマー用の計算の特異性

例えば、屈折率の推算の時は、RI*PVolを推算する事が多い。

推算式の構築は楽に見える。PVolは比較的精度高く推算できる物性値である。
しかし、RI*分子体積を推算したものを分子体積で割っても精度高い屈折率は得られない。溶解度パラメータも同様で、特にdDを推算するときに分子体積をかけて推算しても精度はでない。屈折率や溶解度パラメータの多少の違いは分子体積が吸収してしまい、物性値に対する係数の違いとしては得られない。密度タイプの物性値は新たな推算法を開発しなくてはならない。

Y-PB24

原子団寄与法はUnitの取り方で結果が変わってしまうので、やめた。
21年に作ったものを、さらに新開発のLASSDGE法で計算し直した。


これらベースの物性値とポリマー用のHSP値推算結果を用いて、さらに酸素透過性などの2次物性値の推算式を組み合わせ、Y-PB24にした。MI用のtool群の一つになっている。

Y-PB24は止めた。
ちょっといじっていたら、収まらなくなってきた。結局全面的に2024年新バージョン作成に突き進み始めてしまった。。。

HSPiPに搭載されるかは、まだ未定である。


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