メンバーシップ型の雇用形態が、最近随分と旗色が悪い。
でも、実際はジョブ型に転換っていうのも、メンバーから「会社の妖精さん」を追い出すぐらいにしか思われていない。
そもそも、日本人は農耕民族で、昼間畑や田圃をやって、夜は囲炉裏ばたで草鞋を編んでと、だらだら、デレデレ長く働くのに長けてきた民族だ。
狩猟民族みたいに、獲物を取るのに集中して、とったら腹が減るまで働かないという民族ではない。
収穫の時には組織として手伝い合わなければならない。
だから、組織の一員として働けない者を村八分にしてきた。
潮目は、ジャパン・アズ・No1と呼ばれ、政府主導の集団護送方式で輸出しまくっていた1億総中流の頃か。
アメリカと同じような労働基準を守らない国は排除すると脅され、屈した。
一番能力を発揮できる、「だらだら、デレデレ長く働く」を封じられ、狩猟民族のように働かなくてはならなくなった。
西欧で、1日の労働時間が厳しく制限されているのはちゃんと理由がある。
そんなに、インテンシブに仕事をしたら体が持たないのだ。
日本が落ちぶれたのは、労働時間だけ、労基に厳しく管理され、でも中身が「だらだら、デレデレ働く」だから、生産性が半分になっただけのことだと思う。
じゃー、会社で一番「だらだら、デレデレ働い」ているのは誰だろう?
というか、誰を見本にして自己改革をしていけばいいのだろう?
会社で偉くなっている人が「会社が欲しがっている人材の見本」だろう。
当然、一日中、どうでも良い会議にだらだら、デレデレ参加しているだけの人材であるわけない。
結局、上から司る人を見て育っていっているだけだ。
それらの人々は自分の首が危なくなるような改革はしない。
「だらだら、デレデレ」会議を繰り返し、改革は自分が卒業するまで先延ばしにする。
というか、30年以上給料が上がらなかったのは先延ばしの結果だ。
専門家というジョブ型人材が会社を渡り歩く雇用形態がもたらすものは何だろう?
一部の経営者層が富を独占するために、専門家から搾取する構造ではないだろうか?
海外の格差の広がりと固定化を見ているとそう思う。
短期的に成果を上げて、自分の報酬を最大化したら辞めていく事を、インテンシブにやる。その後、専門家がいなくなって困っても知ったことではない。
事実、アメリカでは「静かなる退職」が問題になっている。
インテンシブにやっても報われないから、給料以上のことはしない。が蔓延し始めているという。アメリカ版会社の妖精か。。。
営業職から、人事から、広報から、研究職から様々な人材が経営に参画するようなメンバーシップ型は捨てたものでは無いと思う。少なくとも、どこかの自動車メーカーみたいに会社をしゃぶり尽くすようなトップを退けられる。
少なくとも、ゴルビーが羨む、社会主義の見本のような、1億総中流を作り出せたシステムである。
それを、どうやってモダン化するか?
インテンシブに働くとはどういうことか?
あまりに専門性を過小評価していないか?(分野の移動が広すぎ)
日本式メンバー・ジョブ型雇用を考え始めてもいいと思う。
アメリカのいいとこどり、中国のいいとこ取り、北欧のいいとこ取りみたいな事をいつまでぐちゃぐちゃ垂れ流していても、また失われた10年になるだけだろう。
私個人はプログラミングなどの時にはインテンシブにやるのが好きだ。気がついたら朝だったてなこともある。
それが一段落したら、だらだら、デレデレ、ブログでも書いているのも楽しい。
裏では、さっき作ったプログラムが活躍してくれている。