理工学の専門書がまずDXの見本を見せるのは大事じゃないかと思う。
DXの本質はデジタル技術を使って(専門書を)豊かに変革するだ。
洗浄の事典の話をブログに書いたら、すぐに朝倉書店の公式Twitterからフォローが入り、ものすごいimpressionの数になっている。
すごいなー。
理工書では定評のある朝倉書店ではあるけど、これほどとは思わなかった。
文字通り桁が違う。
今回、pirikaのHPを改訂している理由の1つは、htmlのページをSigilに流し込んだら、すぐに電子ブックになるように対応させるためだ。
化学と教育に投稿した「デジタル分子模型で見る化学結合」の記事を、Sigilを使って電子書籍化してみた。自由にダウンロードできる。(epub3ビュアーを持っているなら試して欲しい。)
簡単な作り方は「デジタル分子模型の電子書籍を作ってみた。」で説明した。
こうなってくると出版というものも変わってくる。
kindle本と理工学の専門書は、うまく言えないが役割が異なると思う。
難しい専門の分野のところを、分子模型がグリグリ回ったり、ハンセンの溶解球が3次元で見れたりする辺りは、編集者と作者とのアイデアの出しどころだろう。
ある意味、本というのは「究極のバージョンアップしない媒体」だ。
何千年経ってもバージョンアップによって読めなくなることはない。それはそれで大事だ。
でも、専門書の寿命はそんなに長くないので、もう少しDXしても良いと思う。
DX化を促す書籍がこれだけ現れていながら、DXしていない(せいぜいソースのダウンロード程度)のは出版社の怠慢の気もする。
YouTubeのビデオにリンクしているというかもしれない。
うん。静止画と動画の違いはあるけど、本と同じで、誰がどこで見ても同じものが提供される。
僕の言いたいのは、デジタル化自体はIT化で、世界ではとっくの昔に実現している。DXというのはIT化の後、社会や書籍がどう豊かになるのか?が問われているのだと思う。
インターラクティブ性は一つの答えだと僕は思っている。
そしてそのインターラクティブ性によって読者が何をインスパイアーされるかだと思う。
朝倉書店に限らず、理工書の(化学系)編集者が、pirikaの電子ブックを見て、何かインスパイアーされて、新しい本作りにトライしてくれればと思う。
いいのができたら教えて欲しい。