こんにちは。
pirika.comの山本です。
今朝の新聞に、大正製薬の肥満改善薬の記事が出ていました。
今、次世代ハンセンの溶解度パラメータ、HSPスクエアーの開発で忙しく、ちょっと太ってしまった私には気になるニュースです。
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この薬の作用機構が、レセプターに対するトリグリセリドの溶解を妨げているなら、ハンセンの溶解度パラメータの出番です。
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有効成分はこの化合物なのですが、同じような類効薬としてとしてこのような化合物も知られています。
このSmilesの構造式を用意します。
O=C(OC@HCCCCCCCCCCC)C@@HCC(C)C
CCCCCCCCCCCCCCCCOC1=NC2=C(C=C(C=C2)C)C(=O)O1
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そしてJSMEに入れて、ここで切断して、smilesの構造式、ここに入っているピリオドで2分子に分けられています。
これをコピーして取り出します。
もう一つを入れて分割して同じように取り出します。
そして切り取った構造のHSPを計算します。
CCCCCC[C@@H]1C(=O)O[C@H]1CCOC(=O)C@HNC=O
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HSPスクエアーはSmilesの構造式から新しい溶解指標を作成します。
これ自体はMI用のパラメータとしてとても重要です。
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こうして得られた部分構造のHSPスクエアーをハンセン空間にプロットします。
色々調べてみたところ、δDfg/δP/δHでプロットしてみると、この髭の部分は水色でどちらもほとんど変わらないのですが、黄色と緑の部分は分子構造はとても違うのにHSPスクエアーはほとんど変わらないことがわかります。
通常の溶媒、赤丸のHSPと比べると、どのくらいのHSPか理解しやすいです。
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流す
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結論としては、分子の大きさが同じくらいでこのぐらいのHSPスクエアーの塊をヒゲにつけてあげればいいことになります。
ビタミンA、βカロテンの吸収も阻害されるとありますし、こうした合成薬のδDfgと比べてみるのも面白いですね。
お疲れ様です。
あとはHSPの50周年記念講演会で話したキーノートの話です。