半経験的分子軌道計算パッケージMOPACがオープンアクセスになっていた!!
私は何を隠そう、MOPAC ver.3のソースコードを読むことによって化学系プログラマーの道を進んだ。MOPACのプログラムは、東大の平野先生にもらいに行って、IBMの大型コンピュータにインストールした。確か1988年ごろかな。ただ、3次元の分子構造は自分で作らなくてはならなかった。XYZの座標で取り扱う方法とinter coordinateで取り扱う方法があったがinter coordinateの方が少しだけ変数が減るので計算負荷が減る。そちらが推奨だった。そこでMOPACのファイル読み込みの部分のソースコードを読んで(fortran)、分子をコンピュータ上で組んで、MOPACのフォーマットを書き出すソフト(Basic or C)を1989年には作成した。MOPACを扱うツールということで、MOPTOOLと呼んだ。
その時作った構造読み込み、書き出し、分子軌道の簡易表示法、振動を見るルーチンはいまだに全部動いている。
ということは、MOPACがオープンアクセスになって自由に使えるようになると、いろんなものがもう一度意味を持ち出すということだ。たとえば遷移状態の振動を見るアプリの振動計算はMOPACの計算結果を使う。
モノマーの反応性比を決めるQe値は大元はMOPACの計算結果も使ってQSPR式を作った。その時にもモノマーの構造はMOPACのデータフォーマットを使っている。MOPACがフリーで使えるなら精度がもっと上がるだろう
分子のエディターも作っている。
いろいろなものを再整備していこうかと思う。
でも自分が思い入れあるほどには誰も興味ないだろうから 結局何もしないかもしれない