置換基を変えながら、欲しい物性値を持つ化合物を設計する探索研究はとても楽しい。かれこれ25年以上やってきた。
頼まれた書籍の中の1章にと、ここ2ヶ月書きまくってきた。その日本語初稿がほぼ完成した。
機械学習やら、Materials Informaticsに関する書籍、情報はたくさんあるが、どうもバケガクシャにしっくりこない。
機械学習のソフトは多くのモノが開発されているし、ある分野で役に立ったと言うのはわかる。
しかし、自分のやりたい分子設計にどう役に立つのか?というと、例題がおもしろくない。
実際に使ってみたくてもソフトは公開していない事も多い。
そこで次の機械学習が分子の探索研究にどう役に立つのか、麻酔薬の開発を例に解説した。
重回帰法、(変数選択重回帰法、LASSO回帰法、Logistic回帰)
ニューラルネットワーク法(EBP法、RCL法、NthNN法)
主成分解析(分類、回帰)
K-Means法、自己組織化マップ法(SOM法)、決定木
どのように目標に迫っていくのか? ワードで56ページ書き上げた。
プログラムの簡単な手直しができる。入力データの工夫ができる。
どちらもできないなら、読む必要はない。
昔の学生や、研究会のメンバーに読んで手直ししてもらえるようにpirikaに載せた。
校正が終わったら英語化して編集会議に提出だ。
こうした、分子の探索研究は人材評価にも似ている。
どんな人材を採用したいか?
これまでの経験から、どこそこ大学などのXランク以上、TOEICで何点以上、SPIで。。
定量可能な数値で区切ろうとする。
公平な人事はそう考えれば良い。
でも、現場は、Yくんみたいな人材が欲しいんだよと言う。
数値では言えないけど。
コンピテンシーというやり方になるのだけど、それすら数値化して納得したがる。
カミさんのお父さんは、人事畑の人だった。
「一緒に飲んでみればわかる」
今の社長とか皆んな自分が採用したのが自慢。
採用とか昇進とか定量化しようとしたって無理だ。
人を見る目が大事だ。
うーーん。含蓄がある。
まー、読んでもらえれば、なんで探索研究がうまくいかないのかわかってもらえるのではないかな。。。