今日、2回目のサイエンス・カフェの打ち合わせがあった。
前回私の提案したのは、次の2点だ。
生活に関わる身近な科学
ニュースをサイエンス目線でみる。
対象をどこに置くか。難しい問題だ。
サイエンスの専門家が難しい議論をする場でないのは確かだろう。
親が子供を連れて参加するなどは、理想系には近いかもしれないが、開催の曜日、時間の制約が出てくる。
KSPに入居の企業研究者や川崎図書館を利用する方相手なら、隔月第X週のY曜日、Z時間からと決めておくのが良いだろう。
SDGsは話題の取っ掛かりとしてはやり易いかもしれない。
でも、自分の中では、SDGsのゴールの中には矛盾するものも多く戸惑うことも多い。
例えばバイオエタノールを燃料にすれば持続可能という。
でも、とうもろこしを原料にすれば、飢餓はどうなる?実際、南米でガソリンに10%エタノールを混ぜることにしたら、トルティーヤの値段が上がって騒ぎが起きた。
肥料を作るにも、農薬を作るにもエネルギーは必要だし、収穫して、発酵させて、精製してのエネルギーをバイオエタノールだけを使って稼働させれば、持続可能だ。
でも1Lのバイオエタノールを作るのに、どれだけのバイオエタノールを使うだろう?
最近、核融合で、入れたエネルギーに対して、やっと出てくるエネルギーがプラスになったとニュースにあった。その比率が100倍ぐらいにならないと経済上はダメらしい。
1Lのバイオエタノールを作るのに、バイオエタノール10ccで作れないとダメということか。僕なら最初から諦める。水と混じったエタノールを分けるのはとても大変だ。
うーん。それなら、100倍の価値のある、バーボンにした方が利口だよな。
パーム油は持続可能だけど、やし農園を作るために熱帯雨林の環境破壊がとてつもなく広がっている。
(天ぷら油の)廃油の争奪戦があるとかもニュースになった。これも持続可能な油だからだ。でもなー、そんな質の悪い油使ったら、故障も増えて結局エネルギーコスト上がるだけじゃないの?
サイエンスカフェなんて大上段に構えなくても、こんな話を感情的、ヒステリックでなくサイエンスぽく話すだけでも良いのかなとも思う。
サイエンティストは自分も含め、東日本大震災でサイエンティフィックな見解を言うことに臆病になっている。
単純に原子力発電は安全だと信じていた。
原子力は危ない。地球温暖化は進行している。SDGsは正しい。
まー、悪い方に言っていれば外れた時の責任は軽くなる。
でも、本来の科学は、例えば温暖化が進むと氷河期になると言う学説もある事も伝える義務があると思う。
サイエンス・カフェで話されるような内容が書かれている種本。
日常と科学の間にあるモヤモヤを解消する本(SOEISYA, かきもち著)
化学千一夜物語(化学同人、太田博道著)
眠れないほど面白い科学のはなし(中経出版、長沼毅著)
頭にやさしい雑学読本(同文書院、竹内均著)
脳にウケるおもしろ雑学(新講社、坪内忠太著)
川崎図書館には置いておいて欲しいな。
STEAMというのは、Science Technology Engineering, Art, Mathematicsの頭文字をとったものだけど、ここでは、MはMusicのMにしようと言っている。洗足学園も近くにあるし。