髪の色、服装や装飾品の規則を作る前に”想像力を鍛えよう”。

そのうち下着の色も言い出すに違いない。まるで、小中学校の生活指導みたいな事が役所で行われている事に驚く。「想像力が必要」はAIに仕事を取られないキーワードだ。

一番の問題は、そうやって飼い慣らされていくうちに、「言われたことはやるけど、言われないことは(気を利かせて)やる事もない」職員になっていくことだ。

結果として、中間管理職は腕の上げ下ろしまで指示しなくてはならなくなり、自分の首を絞める事になる。

化学の実験をやる研究室で、若手の事故が相次ぎ、管理職が対策をねった事があった。
「指導不足を言われたら返す言葉も無いが、シャンペンを開けるときにコルクを自分の顔に向ける奴はいない。そうした自分たちにとって常識になっている事ほど指導はできない。それを言われなかったからやってしまったとなると対策の取りようは無い。想像力の欠如が問題だ。」うーん確かに。

AIなら、どんな細かいことでもきちんと指示を出さなくては正しい動作を期待できない。
自分のやっているプログラミングなど、どれだけ例外をきちんと処理できたかで性能が決まる。そこでやればやるほどプログラミングではなく化学の力が必要になる。(私のやっているのは化学系のプログラミングなので)
こんなケースではうまくいかないかもと、想像力を働かせる。

新井紀子先生に言わせれば、人間には簡単にわかる、「私はカレーライスが好きだ」と「私はあなたが好きだ」の意味の違いをAIに教えるのは絶望的に難しい。

人間が働いているのだ。
もっと自律的に動けないのだったら人間がやる意味はない。
規則を作った昭和のオヤジがどう思うかではなく、役所にきた人がどう思うのか目線で考える事だ。
最近は、年寄りでも髪を染め装飾品をつけている人もたくさんいる。そうした人が役所に来てその張り紙を見たらどう思うか、考えることだ。
「想像力が必要」はAIに仕事を取られないキーワードだ。

逆に、誤送金、使い込みしないあたりは、AIにきちんと監視させた方が良い。想像力はいらない。