日本化学会の雑誌、「化学と教育」に「デジタル分子模型で見る化学結合」というタイトルで、私の書いた記事が載った。これはpirikaのwebページ(https://pirika.com/Chemistry/JP/Other/CB/index.html)連動記事になる。
雑誌は白黒だが、Webではカラーで実際に動かすことができる。
実は、この雑誌、昔は化学教育という雑誌だった。
私が大学院を卒業する1985年、デジタル分子模型で表紙を飾らせて頂いた。
会社を卒業する、35年後にまた同じデジタル分子模型で記事を書いたのは何とも不思議な縁である。
当時のコンピュータ(NEC PC-8801)では、レイトレーシングの分子模型を描くのに、機械語で書いたプログラムで4-5時間かかっていた。(そして部屋を暗くして、カメラで画面を撮影した。)そこで位置合わせようにワイヤーフレームの分子模型を描いてぐるぐる動かすプログラムを作成した。
そのプログラムは、CになりC++,JAVAそしてJavaScriptに引き継がれ今も動いている。そのプログラムにCNDO/2を載せたものを使い、今回の記事を書いた。
現在は、2次元のフリーで使える構造式作成ソフト(JSME)で構造を描けば、RDKitを使ってすぐに3次元の構造が手に入る。その構造を使って自分の計算したい化合物を紙面の説明に従って計算すればいいだけだ。
また、HTML5+Javascriptはe-Pub3以降の電子書籍にそのまま載せ込むことができるので自分らなりの電子教科書が作成できる。
このコロナ禍の最中、授業が遠隔になったりすることも多いかもしれない。また情報科学ではプログラミングを教えることができる先生が少ないことが問題になっている。
こうしたデジタル分子模型のページや、高校生向けのデータサイエンスのページが一石を投げかけるかもしれないので楽しみだ。