今日の授業で、新井紀子先生の著書から少し引用した。
僕も化学,薬学系の親子で楽しみながらプログラミングなどを初めてみて、一番困っているのがそこの部分だ。
やってみたけどわからない、うまくできないという人に詳しく聞いてみると、どうも「階層型ディレクトリー構造」というのが、全く理解できていない。
海藻の絵は階層型ディレクトリー構造のimagesフォルダーに入れてください。というのが理解できていない。
それは、ある意味しょうがないところではある。
今のiPad, iPhoneではそんなものを意識することは無くなった。
イメージはアプリからアプリに共有することはあっても、ある階層に置くことはない。
ある意味、マトリョーシカ人形のように、アプリの中に閉じ込められていて、ファイルをセーブするという概念すら無くなっている。
色々なプログラミングの教科書をしらべた。
しかし、Pythonであれjavascriptであれ、階層型ディレクトリー構造を本当の素人相手に説明している教科書は無かった。
XXXX.jsをセーブする、YYY.pyをフォルダーに入れる。
その部分が理解できなくては、教科書に書いてある通りに実行してみようたって、最初のページで躓いてしまう。
そうしたものを使わないスクラッチのような言語以外、取り付くのは不可能だろう。
まー、Pythonもライブラリーという名前のブロックを組み合わせて使っているだけなら、だんだん、他の人が作ったものを使うだけになり、自分の考えをプログラミングしたというレベルに達することはできなくなるだろうが。
色々な人からフィードバックをもらう様になると、色々わかってくる。
1番の問題点は、「子供達が理解できるような教科書が作れていない事」にある。
ある年代以上は「常識だから」とその言葉を使って説明する。コンピュータのプロも説明はネットにいくらでも転がっているのだからって、ついつい使ってしまう。
しかし、一番大切なことを忘れている。
知らない単語は検索もできない。
いくら絵を描いて説明しても、それは自分の知っている概念を絵に落とし込んでいるので、その概念が無い者にとっては、単なる意味不明の記号だ。
(HSPiPソフトウエアーでは)セーブするというアイコンがフロッピーの絵になっているがそんなものは共通概念では無いのと同じだ。
うーん。「どうやったら、子供達が読んで理解できる教科書をAIに作り出させることができるか?」が勝負だな。
それができた時点で、もう、人間はプログラミングを学ぶ必要は無くなるのだろうけど。