2.3 実際のASOG法計算

2024.9.04

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2.3 実際のASOG法計算

2.3.1 1979年の例題の検証

 1979年に講談社から出版された「ASOG法による気液平衡推算法」という書籍には例題として115系の例題が記載されている。その例題を用いて実際に計算を行ってみる。

2.3.2 不均一系

 理想溶液からの偏倚が大きい系,例えばnブタノール-水系,メチルエチルケトン-水系などでは,液体同士が混じり合わない。すると、液相が2相に分かれてしまうので、気液液平衡になってしまう.

2.3.3 気相会合系

 低分子のカルボン酸はダイマーで蒸発することが知られている。

 
次に、1986年に化学工業社から出版された「ASOGおよびUNIFAC BASICによる化学工学物性の推算」という書籍の例題に移る。1979年の書籍に記載のグルーブ間相互作用パラメータaklと1986年に記載のパラメータは同じものだ。そこでパラメータはMN1979を使って評価する。 

2.3.4 ASOG法による共沸点の評価

 書籍では,ASOG法で求めたアルコール類と炭化水素化合物の共沸点と、実測の共沸点の比較が記載されている。同じ溶媒ペアで,圧力一定でも圧力が異なるもの,温度一定でも温度が異なるものなどが多数記載されているので,実質的な溶媒ペアはとても限定されている。

2.3.5 ASOG法による液液平衡の評価

1986年の書籍は、1979年の書籍とaklは同じものを使っているが様々な拡張がなされている。高圧気液平衡、液液平衡、固液平衡など様々なASOGファミリーが開発され、そのプログラムが記載されている。気相会合系のASOGも別のプログラムになっている。ファミリーによっては、低圧気液平衡のグルーブ間相互作用パラメータaklとは別のパラメータが開発されている。

2.3.6 ASOG法による液相会合の評価

 低分子のカルボン酸が気相でも一部ダイマーを作って会合していることは1.7 会合系の取り扱いで説明した。その際には、当然、液相でも会合が起きている。低分子のカルボン酸は同一分子でダイマー化するが、これはむしろ稀なことだ。


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