液相拡散係数

20248.12

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液体中拡散係数のデータ

化学便覧 表 7.50  有機溶媒中のトレーサー拡散係数
設計・操作シリーズ No.2 ガス吸収 8ページ 化学工業社(昭和51年)

新距離の33式

HSPの拡張を行なった。

この分割に従って、溶媒と溶質のHSP距離を33種類の式を作り評価した。液相拡散係数の場合、例えば、水中を溶質が拡散することを考える。高極性の相互作用が入ってくるので、クラッシックな3D-HSPでは解析が困難だと考えられる。

Beerbower Typeの効果

係数*(A1-A2)*(B1-B2)

coeff*(dHacid1-dHacid2)*(dHbase1-dHbase2)
coeff*(dHacidLa1-dHacidLa2)*(dHbaseLa1-dHbaseLa2)
coeff *(Y-ED1-Y-ED2)*(Y-EA1-Y-EA2)
coeff *(Y-EDLa1-Y-EDLa2)*(Y-EALa1-Y-EALa2)
coeff*(AbraAc1-AbraAc2)*(AbraBs1-AbraBs2)

coeffがプラスの時
A1>A2  B1<B2 の時 極性項はマイナス = 距離は短くなる
A1>A2  B1>B2 A1<A2 B1<B2 の時 極性項はプラス = 距離は長くなる

水中での拡散係数

拡散係数が大きいものが良溶媒と設定

水中での拡散係数が一番大きい化合物は水であった。水は水をよく溶かすので、拡散係数が大きいものほど、距離が短いと考えるのは合理的である。
良溶媒ほど距離が短くなるように係数を定める。

Eculid Type1の結果は、拡散係数が大きいほど距離が長くなるので非常におかしな結果になる。Beerbower Typeの式では、拡散係数が大きいほど距離が短い。

拡散係数が小さいものが良溶媒と設定

拡散係数が小さいものが良溶媒とすると、HSP距離と拡散係数の関係は正しくなる。

Euclid Typeの式

Beerbower Typeの式

水の次に拡散係数が大きい化合物はCCl4になる

拡散係数が大きいものが良溶媒と設定すると、極性の全く異なる水とCCl4を良溶媒にしなくてはならない。

拡散係数が大きいものが良溶媒と設定

拡散係数が小さいものが良溶媒と設定

Beerbower Typeの式で水とCCl4を良溶媒としても結果が合うのは、Coeffをマイナスにできるから

分子体積補正

水中拡散

メタノール中拡散

エタノール中拡散

CCl4中拡散

ベンゼン中拡散

トルエン中拡散

なぜ、拡散現象がわかりにくくなっているか?

水が水中を一番拡散しやすいことによる。溶媒との距離が短いほど、溶質は動かない。拡散係数は小さい。ところが水は水との距離がゼロの割に動きやすい。それは分子の大きさが特異的に小さいからであることに起因しているかもしれない。


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