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02-Jan-2013

女 教 師          (93)

「女教師だけを責めないで」・・・小学校の女教師三名が作ったTV番組を見た。世評芳しからざる女教師側からも一言言わせて(事情を判って・・・)という企画で、視聴者もスタジオに招いて、その反応を確かめようという企画。

女教師は「感情的である」・「えこひいきが強い」・「視野が狭い」等々。自ら自分たち仲間のことを自己反省していたが、視聴者代表らから一番問題にされたのは「休むことが多い」、特に「産前・産後の休み」についてであった。

 そこで、この番組の製作者(女教師三人)は、子供を抱えて小学校の先生をしている同僚の一日を、ドキュメント風に追ったフィルムを見せる。

 朝ーーー乳児を背負い、幼児の手を引いてアパートを出る。まず、近くの実家に乳児を預け、幼児は保育園へ。ーーー自転車で学校にかけつけて授業。ーーー授業をおえて帰宅途中保育園の子供を引き取り、一緒にスーパーマーケットで夕食の買い物。実家によって乳児を背負わせてもらいアパートへ帰る、洗濯物の取り入れ・夕食・授乳、それからテストの採点。・・・。
(この間、亭主の帰りはいつも遅いと言っていたが、子供を積み木で遊ばせているところが、チラリと現れただけでその役割は不明。)

 さて視聴者の意見。
 (女)「私のところは、一年に四回も女教師が変わった。女性としての権利
     も判るけど、その権利のために、実際に被害を受けるのは子供達で、
     しかもその取り返しはきかない」。

 (女)「”あなた方も女なんだから、子供を生む・育てる・ということの大
     変さは理解してもいゝではないか”という訴えだが、職業としてみ
     ればそれは甘えではないか、職業人としての責任感に問題がある」。

 (女)「産前の休みの前から、ツワリだ、病院だと言ってはちょくちょく休
     みながら、産前・産後の休みはバッチリ取って、その上でやめてい
     った先生に当たった。その間子供の教育は宙ぶらりん・・・」。

 (男)「授業参観に行ったことがあるが、、女教師は、生徒にナメられきっ
     ていて、授業のテイをなしていなかった。タダ与えられた時間をつ
     ぶせばいゝものではなかろう。毅然とした教育者としての態度がな
     い」。

 (男)「自分はサラリーマンだが、今日はつくづく反省させられた。自分も
     帰りがいつも遅いので、子供のことは女房にまかせっきりだった。
     考えてみると学校でも先生が女性だということになると、自分自身
     で”視野が狭い””感情的”とおっしゃる女性に、家庭・・・学校
     を通じて子供の教育を任せていることになるんですね」。

 (男)「自分は自家営業だが、ずばり自分がTVのモデルの亭主なら、どん
     なに家計が苦しくても女房に学校を辞めさせる。フィルムを見てい
     ると、あれで教育が出来るとは思えないし、あれでは、家庭も学校
     もどちらも中途半端。人の子供を育てる学校の先生と言うけれども、
     それでは自分の子供を育てる義務はどう考えているのだろう。それ
     こそが自分に課せられた大事業ではないのか。
     教師と言う仕事が好きだ、情熱があるというのなら、自分の子供が
     独り歩き出来るようになってから、また教師に戻れば良い・・・」。

 (男)「フィルムを見、話を聞いて、そんな勤めぶりが許される職業がある
     んだという事を初めて知った。民間の一般企業ではとても考えられ
     ないことだ」。

 (女教師)「私達だって、素敵な若い男性の教師に来て貰いたい。しかし現
     状では女教師の割合がどんどん増加する一方。現実は現実として、
     女教師を救う社会福祉の問題として・・・」。

 一時間近い番組を再現することは難しいし、発言の内容も正確ではないが、この番組、一般的に言って女性の出席者が、「良妻で賢母で女史で家に居ず」風の人が多く、発言が直情的で、決め付け型が多かったのに対し、男性の発言が控えめで、確かに一般人が女教師を見る目にも問題があるな・・・という肯定的な発言が多かったように思われた。
 いずれにしても次代を担う子供の教育の問題。大きな問題だが、さて、あなたのご感想は・・・?。

(77・S・52・6)