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悲しき酒(片々草抜粋)

 

 

 

 

 

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02-Jan-2013

無   題

 ”一月は去ぬ。二月は逃げる。三月は去る”と昔から言うけれど、年が明けたと思ったらもう二月。正月のおとそ気分でつい気を抜いていたら原稿が間に合わなくなってしまった。
 そこで今月はやや趣向を変えて(といえば体裁がいいが)、最近目に止まった文の中から、面白い・成るほど・・・と思った短い文を、真面目なもの・不真面目なもの・・・構わず雑多に並べて、忙しいあなたへの片々・・・。
 (いつも、駄文を並べるより、”時にはこういうのもいいじゃあない”という言い逃れも準備して・・・)。

 幸せな人はたった一つの欠点を気に病むが、あまり幸せでない人はたった一つの自慢のタネにすがって充分楽しく生きていけるものだ。

 酒に酔うと文字通り遠慮がなくなる。短慮になる。すなわち準本音ばかりになる。酒は語るべきものではない。やはり飲むべきものである。

 くせある馬に能あり。

 権限はフルに行使せよ。責任と権限は使いきることだ。

    楽しみは、後ろに柱 前に酒。
        左右に女 ふところに 金。

 人間は、苦労しなければ成長しないと言うが、人間はいつかは必ず苦労するものだから、しなくても済む時にわざわざ苦労することはない。

 すべての悲劇は死をもって終わる。すべての茶番は、結婚をもって終わる。

 鳴かずんば それもまたよし ほととぎす

 男は、世界があって自分があるものですが、女は自分が世界ですからーーー。

 飲んだ時くらい、乱れて欲しい人。

    せうことの ないとは
          角のとれはじめ

 外科の手術は見事に成功したが、人間は死んでいた、ということがある。

 本当の酒飲みは,一合の酒に酔い、一升の酒に酔わないものだ。

 焼けた後、ぞろぞろと出る 焼けぬ知恵。

 男は退屈から結婚する。女は孤独から結婚する。ーーーそして二人とも失望する。

 一番好きな花はバラです。弱そうで強いから・・・。

 馬術は馬から教わる。

    疑うて 人に任ずる勿れ
          任じて 人を疑う勿れ

 事前の一策は、事後の百策に勝る。

 一番好きなことは決して職業にするな。それは趣味として取っておくべきだ。

 めん鳥つついて おん鳥ときを告ぐ

 幹枯れて 枝育たず 枝枯れて 幹育たず。

 ホステスの武器は、”化粧・衣装・微笑”の三ショウである。しかし最も効果的な武器は ”寝まショウ”である。

 人間は「平和」のために戦い、「愛の教え」のために人を殺すことが出来る。

 人を動かす秘訣は、この世にただ一つしかない。それは自ら動き出したくなる気持ちを起こさせることだ。

 花は、あなたのために咲くのではありません。花は自分のために咲く。でも花を美しいと感じるのはあなたです。梅は枯木であれば枯木として、蕾はつぼみとして、花は花として、いつも見ごろでございます。

     夜の蝶 もとは 毛虫と 思へども
(83・S・58・2)