おじいちゃんの片々草
片 々 草 (Ⅰ)
土 筆 生
片 々 草
プ ロ ロ ー グ
随筆「片々草」は、横浜製油所勤務(人事係長)時代(S・43・7月)から、本社人事部からの依頼で、日石・社内報「こうもり」に書き始めたものである。
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当時、「こうもり」の現業所編集責任者として、「誌面が毎号マンネリ化し、お知らせづくめの官報みたいだ。新聞の文芸欄みたいに、社内報を手にした皆が先ず最初に楽しみに開くような頁・コラム欄が欲しい」という意見を送った。
ところが、「例えばどんなものを考えているのか、頁を空けるから半年間やってみろ」というお達しが来た。・・・という訳で昭和四十三年七月(1968年)から書き始めたのが、この「片々草」である。
結局約十年も続くことになり、「こうもり」の誌面をいつまでも一人で独占するのも如何なものか?、と昭和五十二年(1977年)の年末を機に九十九回で終稿を申し出た次第。
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その後、広報部から「スリーライン」という、特約店向けの社内報にコラム欄が欲しい。
ついては、「こうもり」掲載文の抜粋でもいゝからという依頼があり、抜粋とオリジナルを混ぜ合わせながら、「続・片々草」を復活した。
ここに「こうもり」時代を(Ⅰ部)。スリーライン時代を(Ⅱ部)(1978年昭和53年2月〜1991年平成3年6月)としてまとめてみた。付録として、評判のよかった「悲しき酒」だけを(Ⅲ部)として抜粋した。
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今読み返してみると、よくもまあ続いたものだーーーと我ながら感心するが、言ってみればわが人生の軌跡。
このまゝで散逸してしまうのも惜しい気がするので、人生の終わりに記録と記憶を辿りながら取りまとめ、孫・子の代にオヤジ・オジイチャンの生きていた時々の思いを読んで貰えたら幸いである。
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書き写しながら、内容的にはこんなもの??・・・と思うものも多々あったが、取捨選択しないで、すべてを網羅した。参考に、目次に時代、勤務場所・年齢も付記した。
死に支度 いたせいたせと 桜かな
平 成 二 十 三 年(2011年) 三 月
土 筆 生(八十歳)
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