大 学
「近頃は大学で講義をするのに、十五分に一回くらいの割合で学生を笑わせないと、自分の授業がもたない」とさる教授がボヤいていたが、その十五分と言うのはちょうどTVでコマーシャルがはさまる時間・・・。子供の頃からの習いが性となって、学生の集中できる時間が十五分単位に限定されてしまったという訳・・・。
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最近の学生は、自分の大学のことを自嘲的に”レジャーランド”といい、教養学部のことを ”休養学部”と呼ぶそうだ。
そのレジャーランドを卒業した学生へのアンケート・・・「あなたが大学字時代にしのこしたこと」の答えの第一位ーーー「勉強!?」。
春
「雪が融けたら何になる?」、という問いに「春になる」と答えた小学生がいたそうだ。”水になる”でなく、”春になる”という情緒・・・いいなあ。
座 布 団
JR・私鉄を問わず、車掌区が代わると運転手が交代する。そのとき運転手が、何やら七つ道具をいれたケースと一緒に、それぞれ自分専用の座布団を小脇に抱えて入れ替わる。
制帽にきりりとあご紐をかけ、白い手袋で薄汚れた座布団を小脇に抱えているサマはユーモラスではあるけれど、そんなに皆が座布団を必要とするような椅子ならば、初手から椅子に座布団を備え付けておけばよかろうと思うのだが・・・。
女 性
最近女性が綺麗になった。
いや、女性はもともと綺麗なのであって、それが自分の年のせいで「近頃とみに綺麗に見えるようになった」とでもいうべきなのだろう。
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朝、通勤時の駅のホーム。まず、どの人も髪の手入れがいい、工夫をこらしてそれぞれにいい髪形をしている。昔と違って手軽にお湯の出るシャワーに液体シャンプー、ドライヤーが普及して ”朝シャン”というのが流行っているそうだが、そこそこの手ごろな値段で買えるのだろう、髪だけでなくイヤリングからバッグ、ベルト、アクセサリー、靴までトータルで決めて、色も形もそれぞれにふと目を引くいいセンスのものを身につけていて、化粧も上手になった。
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服も ”今日はこれにしました”といった感じで、それぞれにファショナブルで個性的に自信を持って決めている。
アンノン族とかミーハーのように言うけれど、それやこれやに啓発された相乗効果で、このように出勤前の目を楽しませてくれるのであれば結構なことではないか。
それに引き替え、わが男性軍はーーー?。十年一日変わらぬドブネズミ・何とも変わり映えがしないなあ。
き ざ
電車の中、オバタリアンのかしまし会話。
「あーらXXさん、しばらく・・・。外国にいらしてたって、どちらへ?。アメリカ?ヨーロッパ?」
「エエ、ちょっとエジプトへ、・・・主人は今インドに行ってますの」
「へえー、じゃあ一緒に連れてって貰えば、およろしかったのに・・・」
「それがねえ、うちには扶養家族がいましてねえ」
「あーら、どなた?}
「ホホホ、尾なが鳥なの、水もエサもあげてましたのに、こないだ一日空けただけで仮死状態になってしまいましてねえ、ホホホ」。
墓 碑 銘
生きた
恋した
書いた
(スタンダール・自署)