男たちよ・・・
「天下一日も男なかるべからず、また女なかるべからず。その功績いかにも同様なれども、ただ、その異なるところは、男は強く女はよわし」(福沢諭吉・”学問のすすめ”)。
ああ、明治は遠くなりにけり。・・・このところ金満国ジパングに満開の熟女軍団”。オバタリアン”といわず ”おたかさん”といわず、どういう訳か「女性」の鼻息が荒くなってきた。
次に掲げるのは、そんな「女性」から、男たちへ贈られたメッセージである。
謹んで拝承熟読玩味願いたい。
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曰くーーー。近頃、心の内に重心を持たない男が多すぎるような気がする。(略)男も四十~五十代ともなれば、人生の折り返し点を過ぎ、そろそろ自分を「仕上げの方向」に向けて彫り上げていく時期である。右にも左にも流されないで、内なる重心をしっかり持ち、自分の残り時間をいかに大事に過ごすか考える時なのである。余計な贅肉をそぎ落とし,脂肪を減らし、自分の最も大切と思うことに収斂させて欲しいものだ。
(桐嶋 洋子)
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曰くーーー。むしろ「男は仕事、女は家庭」といった伝統的な価値観に凝り固まってはいても、それなりに一家を丸く治めていられるなら、それはそれで大したものだと思ったりする。結局、価値観が定まらず、世間の風潮や流行に流されてふらふらしている男性が一番始末に悪い。覚悟を決めて事に当たる男性は、褒め甲斐もあれば対決のしがいもある。そういう「ドラマになる男」がめっきり減ってしまった。
(小山内 美江子)
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曰くーーー。第一、もう女たちは男に ”いわゆる男らしさ”など求めてもいないのに、男たちだけがいまだに ”らしく”生きねば ”ならぬ”と、日々悪戦苦闘しているように見えてならない。(略)女はもう,多くを男に要求などしていないのだ。仕事と家庭生活の両立など、男には所詮無理なのだと、嫌と言うほど証明されたのだから、そのような次元での闘いは女の方ではとっくに終わっている。(略)肩の力を抜いてご覧なさい。ほら、何かがあなたを押しつぶしたりはしないでしょう?。そろそろリラックスしたらどうですか?。
(森 瑶子)
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曰くーーー。男性が気弱になってきている。(略)男の値打ちは「志」にある。そしていま「志」を失った男があまりにも多い。よい学校を出て、カタイ会社に勤めて、らくに楽しく生きていければ万々歳という男達が「いい男」といえるかどうか。(略)「志」のない男が妻に優しく、家事・育児をこなしたとしても魅力があるどころではない。最高の「いい男」・・・それは「志」があって女にも優しく、生活自立もできる男なのだ。ボーイズ ビー アンビシャス!。
(田中 喜美子)
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曰くーーー。たとえば、宇野総理や山下前官房長官の女性問題のとき、女性評論家は「女性をお金で買うのはけしからん」とか「女性の人権を無視している」とか論評した。・・・男として反論したくはないのか。昔の女郎買いの時代ではない。女の方も納得ずくだった筈だ。いい思いもしたかも知れない。男は女の自分勝手な被害者意識に反撃するだけの気力はないのか。女性を刺激しないための対応策ばかり考えているから、ますます女性に軽蔑されるのがお分かりにならないのだろうか。女性を対等な存在と考えて、対等にわたりあって欲しい。オバタリアンの亭主にならないで欲しい。
(木村 治美)
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(土筆生・独白)・・・どれもどれもおっしゃる通り、子供を諭すように、なだめあり、おどしあり、励ましありーーー読むほどに往復ビンタを食らわせられ、股間を蹴り上げられた上で”シッカリシテネ”と頭を撫でられているような変な気がしてくるが、武士?は相身互い、ここに掲げた女性のご主人方と、冬の夜長ひそかに赤提灯で、何もしゃべらず、ただ黙って差しつさされつ一献傾けてみたい気がするなあ。
(90・H・2・1)