Y-MB2023を先生に送った。値上げ前に買おう。

ハンセンの溶解度パラメータ(HSP)を扱うHSPiPソフトには分子構造(SMILES)からHSPなどを推算する機能、Y-MBが搭載されている。
バージョンアップは何年振りだろう?

Javascript版(Node版)、Typescript版(Excel on the WebのOffice Script版)に続いて、C#版も動き出した。今回はVisual Studio を使ってexeファイルにしてみた。
ここまでできていると先生方では簡単にHSPiPに搭載できる。

今回の目玉は、分子が大きくなることによるオーバーシューティングの問題を解決したことだ。
例えば画面中の分子はエピガロカテキンガレートというお茶の成分だ。
フェノール性の水酸基が8つも入っている。

物性推算法の非常に困った性質だが、分子が大きくなると、だんだん原子団の影響が小さくなる。それがオーバーシューティングしてしまい、ver. 5.4で計算するとδHが0.1になってしまう。

Y-MB2023では推算方法を全面的に改良したので、δHは19.7になる。

それ以外にもY-MBにはMI計算用にさまざまなパラメータ作成機能を実装している。
例えば、Electron Donor/Acceptor 性は無機物の分散にはなくてはならない物性値だ。
そうしたMI用のパラメータはCLIライセンスを購入したところのみに提供していくことになるだろう。

HSPiPはもう10年近く値上げしていないが、値上げも考えている。
記名式ライセンスとCLIライセンスでどういうふうに扱いを変えるか?
おそらく高機能なCLIライセンスの方がより高くなるだろう。

購入を考えている場合には早めに購入したほうが良いかもしれない。

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