Qe 値の推算

2024.9.9

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Alfrey-Price Qe 値の推算

pirikaではラジカル重合のシミュレータにAlfrey-PriceのQe 値を使っている。次式で簡単に反応性比が得られる。

r1=Q1/Q2 ・e -e1(e1-e2)
r2=Q2/Q1 ・e -e2(e2-e1

基本的には各モノマーのQ-e値をデータベースに持たせている。ただし、Q-e値はスチレンのQ,e値をベースに決めていく。しかし、例えばフッ素系のモノマーではTFE(テトラフルオロエチレン)をベースに決めたりする。すると、孫のあたりのモノマーではさまざまなQe値になってしまう。私が集めたQe値のうち、Q値に関しては同じモノマーでこのぐらいばらつく。(対角の値を採用している)

Qe値がこのぐらいばらつくと言う前提で、推算式を構築する。次のWebアプリはモノマーの3次元構造からQ,e値を計算する。デモなのでアクリル酸メチルしか計算できない。

Readボタンを押すと構造を読み取りCNDO/2計算をおこなう。その計算値をニューラルネットワークの入力に使いQ,e値を予測する。

有償のプロ版では, 塩素までの原子を含むモノマーのQe値を予測する。

以降、2005.7.20の古い記述。

これまでのQe値の推算にはMOPACの計算結果をNNへのインプットに使っていた。
その時の推算はこの程度であった。

最近、MOPACはオープンソースになったので、新しいモノマーを計算するのも簡単だ。しかし、自作のCNDO/2であれば、Webアプリで簡単にQe値が計算できるので魅力的だ。
データベースにあるモノマーをすべてCNDO/2で計算し、その値を使ってNNに学習させる。実際には特にQ値はMO計算だけでは合わないので、補正項を入れて学習させる。

以降、昔(2005年)の記述

ニューラルネットワークを用いて Alfrey-Price の Q-e値を推算する式を構築しました。これはモノマーをMOPAC PM3で分子軌道計算をしてその計算結果を用いてQ-e値を推算します。推算の精度は下図に示すようになりました。

このニューラルネットワークを用いるとQ-e値が未知のモノマーでもMOPACで計算するだけでQ-e値を得る事ができる。またその値から重合シミュレーターを動かす事ができる。

CNDO/2の計算でのモノマーの計算も試して欲しい。

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