HSPiPで使える官能基一覧

2022.9.6改訂(2010.3.21)

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概要

自分が使いたい化合物が、ここにある官能基の組み合わせで表現できるかどうか、よく確認の上、HSPiPを導入するかどうか判断して欲しい。Y-MBは自動的に一番大きい官能基をさがすように動作する。官能基の認識が間違っていたらフィードバックをお願いしたい。

HSPiPで使える官能基一覧:

2024年の段階で使える官能機に変更はない。ダイナミックに官能基を取り扱うようになり、固定的な官能基は今後もあまり増えない。

Ver. 3.0.X(〜v4.1.x)で使える官能基の一覧を以下に示す。Y-MBは分子の構造を調べ、なるべく大きな官能基を使うように動作する。

(4級窒素やイオン液体など)電荷を持つ化合物は計算できない。
@ は付加する原子団を特定する。
:は二重結合を表す
# は3重結合を表す
R は環状化合物に使われる。

Ver. 5 から次の5つの官能基が加わった。

168H-Water169H-NH3
170H-H2C=O171S: CS2
172H-H2O2

小さな分子で,原子団に分けにくい。

Alkane groups

1CH316Bu23CH2CH2
2CH2172_Bu24CH2CH2_R
3CH18iso_Bu25CH2CH2CH2
4C19ter_Bu110CH2CH2CH2_R
11CH2_R20Pr128CH2CH2CH2CH2
12CH_R21iso_Pr129CH2CH2CH2CH2_R
13C_R22Et26CH3_C_CH3

Olefine groups

5CH2:9#CH
6CH:10#C
7C:14CH:_R
8:C:15C:_R

Hydroxy groups

27OH117OH@Ph
282_OH121OH@N
293_OH147OH_Other

Ketone groups

32C:O166C:O_R@AR
33C:O_R120C:O@Hal
165C:O@AR136C:O@N

Ester groups

36COO161COO@AR
37COO_R162COO_R@AR
101HCOO  

Carboxylic acid groups

35COOH64COOH@AR

Aldehyde groups

34HCO100CHO@Ar

Nitrile groups

44C#N97C#N@AR

ニトリルはアルキル基、もしくは芳香族に直結するもののみ正しい値を返す。非常に複雑な挙動を示す官能基である。

Acid anhydride groups, Carbonate groups

57OCOO59COOCO
58OCOO_R60COOCO_R

Ether groups and other oxygen

30O130O@P106O_reso
31O_R131O@S112O-ethylene
102O_R@AR132O@Si151O@Other
167O@AR104OO156O_EPO
122O@N  135O:

エーテルがCF2などに直結する場合は正しい値とならない。今後の検討課題。

Sulfer groups

46SH103S@AR
47S105S_R@AR
48S_R160SH@AR
49SS  

Other Sulfer groups

52S:O107COS
119S:108S_reso
  127S{:O}2

SO2がNH2やNHに結合される場合は、正しい値を返さない。

Amine groups

38NH287NH2@Ar
39NH163NH@AR
40NH_R164NH_R@AR
41N139N@AR
42N_R140N_R@AR

Other nitrogen groups

153N:C144N:_reso50N3res
154N:C_R157N:CH51NHres
155N:N158N:CH_R43N:
    148N#C

Nitro groups

45NO298NO2@AR134NO3

Amide urethane groups

53NHCO55NCO99NHCOO
54NHCO_R56NCO_R152C:ONHC:O

Aromatic groups

63Ph1233s_Ph1411s_Naph159C:_rrr
65o_Ph1244s_Ph1422s_Naph145CH:_reso
66m_Ph1255s_Ph1433s_Naph146C:_reso
67p_Ph1266s_Ph    

C:_reso 芳香族の炭素でアルキル基などにつくもの
CH:_reso 芳香族の炭素で水素を持つ物
C:_rrr ナフタレンの真ん中の炭素
Xs_Ph: X 置換

Halogen Atom

88H    
89F93F@Ar109F_Ole
90Cl94Cl@Ar118Cl_Ole
91Br95Br@Ar 
92I96I@Ar  

Halogen groups

70CF374CF2_R81CF
71CCl375CF284CCl
72CF2Cl77CCl2114CF_R
73CFCl279CFCl 
76CHF282CHF68C2F5
78CHCl285CHCl69C2F4H
80CHFCl111CHCl_R 
83CH2F113CHF_R 
86CH2Cl115CFCl_R 
  116CCl2_R  

hydrogen atom

61H@N62H@C=O138H@Si

Other atom

137Si149P150B
  133P:O  

P(149)のパラメータは対象の化合物が現在無い。

原子団の数を増やせば、物性推算の精度は向上するが、その分、推算式を構築するデータが大量に必要となる。最低限、密度、蒸気圧、蒸発潜熱、屈折率、ダイポールモーメント、誘電率のデータは必要だ。

この官能基の取り方については色々議論が分かれる所である。例えば3sPhは3置換のベンゼン環を表す。

しかし、3置換のベンゼン環には1-2-3, 1-2-4, 1-2-5, 1-3-5 があるのに、これらは皆、3sPhに分類されてしまう。

場合によっては置換の位置によって物性値が異なる事もあるだろう。それらに新しい官能基を定義して行くのは、きりがないし、相互作用効果など決めなくてはならないパラメータも官能基が増えると激増する。

YMBにはQEQを使って電荷を計算する機能がある。

例えば上の3つの化合物で、官能基のリストは全く同じになる。 (N=_reso 2 , CH=_reso 4)

しかし、上のYMBの計算結果に示すように窒素の電荷は分子によって異なる(-0.045, -0.105, -0.064)。

つまり、3つのN:_resoがあることはこの結果から明らかだろう。

またYMBの計算結果のなかで、Symmetry IndexやMax Plus Charge, Minimum Minus Chargeなどがこれらの化合物で異なる。

この、Symmetry Indexは電荷ベースのもので、2番目の化合物のみが100%で無くなる。

これらの電荷と対称性を利用した物性推算は始まったばかりだが、それを利用した物性推算結果は今後増えてくるだろう。

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