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2020.4.27改訂
2020年以降はZOOM授業なので、ソフトはダウンロードせずにpirika.comに置いてあるプログラムをそのまま使います。URLは授業の第2回に連絡します。 そのプログラムの物性推算機能の使い方はこちらを参照してください。
Webユーザー用の無料ソフトウエアーは、 何の反響もなかったので提供を終了しました。
Windows用のソフトウエアーで、有効期限は2020.9.20です。
YMB-YNU20
YSB-YNU20
の2つをダウンロードして用います。
機能制限があるので、例題全てを計算できるわけではありません。
毎年、新学期に新しいバージョンをリリースして、6ヶ月間有効になります。
動作させるには、.Net Frameworksが必要になりますが、Windows10からは始めからインストールされているはずです。
ダウンロードできない。動作しないなどの不具合があった場合には下記のメールアドレスまでご一報いただければと思います。
会社ではWindowsなのだけど、自宅はMacで、自宅で自己啓発でやりたいけど、Mac用のソフトは無いかと問い合わせがありました。これが唯一のリスポンスでした。私自身がMacを使っていながらナンですが、訳ありですぐには対応できません。
パスワードなしのzipファイルなので、ダウンロードして、そのまま解凍します。 プログラム自体はexeファイルなので、ダウンロードに制限、インストールに制限(管理者権限が必要)がある場合があります。 MOOC用のフォルダーを作成して、そこにインストールしておくと良いと思います。
分子のSmilesの構造式から物性値を推算するプログラムです。 (Smilesの構造式に不慣れな場合にはこちらの記事を参照してください。)
YMBと言うのは、Yamamoto Molecular Breakの略で、物性推算用の分子分割アルゴリズムです。HSPiPソフトウエアーに搭載されているYMBの初期型が搭載されています。
テキストエリアにSmilesの構造式をペーストし、YMBボタンを押すと、Smilesの構造式を解析し、物性推算値を返してくれます。
このテキストエリアを全部選択して、コピーし表計算ソフトにペーストしていきます。2回目からは、with Titleのチェックボタンを外しておくと良いでしょう。
Web版で推算される物性値は次の22種類の物性値です。
物性値1 | 物性値2 | 物性値3 | 説明 |
---|---|---|---|
MW | 分子量 | ||
Mol_Volume | モル分子体積(cm3) | ||
Ovality | 卵形度 | ||
BP[K] | MP[K] | 沸点、融点 | |
AntA | AntB | AntC | Antoine蒸気圧定数 |
Tc[K] | Pc[MPa] | Vc[cm3] | 臨界定数 |
logKow | オクタノール/水分配比率 | ||
logS | 水への溶解度(g/100g水) | ||
Hansen_totHSP | Hansen溶解度パラメータ(トータル) | ||
Hansen_dD33 | Hansen_dP33 | Hansen_dH33 | 分散項、分極項、水素結合項 |
Heat_Capacity | (Liq. J/mol・K) | 液体比熱(@25℃) | |
log_Viscosity | (Liq.mPa・s) | 粘度(@25℃) | |
Thermal_Conductivity | (Liq.mW/mK) | 熱伝導度(@25℃) | |
Surface_Tension | (Liq. mN/m) | 表面張力(@25℃) | |
Refractive_Index | 屈折率(@25℃) | ||
Formula | 分子式 |
最後の分子式はSmilesnの構造式の解析が正しく行われたかの確認に使います。
これらの物性値を用いて、様々な推算式を構築していきます。 まず、例題として次の化合物の物性を推算してみましょう。あるフッ素ゴムを溶媒につけたときの体積の増加量を示しています。
name | Smiles | VolumeGain |
Acetone | CC(C)=O | 44 |
Methyl ethyl ketone | CC(CC)=O | 43 |
Methyl isobutyl ketone | CC(CC(C)C)=O | 42 |
Ethyl carbonate | O=C(OCC)OCC | 23 |
・・・・・・ | ・・・・・・ | ・・・・・・ |
・・・・・・ | ・・・・・・ | ・・・・・・ |
Ethanol | CCO | |
Ethyl tert-butyl ether | CC(C)(C)OCC |
以下のテキストエリアの内容を全てコピーして表計算ソフトにペーストしておいてください。
HSPiPやpro版では複数のSmiles構造式を一括で計算できます。しかし学生バージョンは一括計算はサポートしていないので、1つのSmilesをYMB-YSU20にコピーしYMBの計算結果を表計算ソフトに戻します。
そのように繰り返してテーブルを完成させましょう。
テーブルの最後の3化合物は予測性能を見積もるための溶媒で、体積増加率の値はありません。
5分もあれば、このようなテーブルが作成できます。
このような、目的変数(体積増加率)と説明変数(YMBの推算値)の組みを作るのが、最初にやることです。
ここで作成したテーブルは、フッ素ゴムの設計で使います。
学生版のYMSB、HSPiPに搭載されているYMBでもやり方は同じです。CLIライセンスのHSPiPをお持ちの場合は、GUIを介さずに複数のSmilesを一括で処理します。
説明変数として、RDKitを使ってトポロジカル・インデックスを生成させたり、3次元の分子構造を組み立てて分子軌道計算を行ったりして説明変数を増やすこともよく行われます。これらのやり方も、分子のSmiles構造式から簡単に作れます。
そこで、まずは、きちんとした分子のSmiles構造式を手に入れましょう。
YSBと言うのは、Yamamoto Scheme Builderの略で、物性推算式の構築に使います。
通常の重回帰計算はエクセルなどを使ってもできます。
YSB-YNU20ができる事に関しては、重回帰計算の初歩で学びましょう。
YSB-YNU20の基本操作は判っているのでしたら、先ほど作った、フッ素ゴムを溶媒につけたときの体積の増加量の解析を行ってみましょう。
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