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2004.2.1
最近、燃料電池がずいぶん良くなってきたらしい。東芝はノートPC用の燃料電池を2004年中には製品化するという記事を読んだことがある。この燃料電池とはメタノールを燃料にして発電して電気を取り出す物だが50ccのメタノールでノートPCを5時間駆動できるレベルだそうだ。メタノールは100円ライターみたいな形で供給されメタノールがなくなったら充填すれば何度でも使える。今のバッテリーと比べると随分軽くなるので実用化されたら便利だと思う。実際に使う時には3-6%に希釈して使うらしいので、そのうちメタノールでなくビールで駆動する燃料電池を作ってほしい物だ。出張中にビールを買っても、いやこれはPC用の燃料ですって言い訳できるし経費としても認められるかも知れない。
特にエビスビールの時に燃料効率が一番いいのではないかと思う。(自分もこんなふうに飲んでいるのだろうか? 妙にいい飲みっぷりだ。蓋は開いていません。念のため。)
このシステム何かに似ているなーって思っていたらやっと思い出した。白金懐炉と似ているのだ。最近の人は見たことも使ったこともないと思うが20年前ぐらいは懐炉といえば白金懐炉のことで、使い捨てカイロが出てきたのはつい最近のことだ。懐かしくなって白金懐炉を探すともうほとんど売っていないが東急ハンズや登山用品店などでは買えるらしいので青葉台の駅前のハンズへ行った時に探してみた。ライターのZippoが出しているハンディーウオーマーという白金懐炉が置いてあったので、その最後の一つを買った。
結構限定生産らしく入手するのは難しいらしい。この燃料はベンジンというもの(Zippoのやつはジッポウのライター用の燃料を使えとなっているが)で薬局とかに置いてある。ちなみに500ccで450円程度である。1回25cc充填すると24時間、70℃ぐらいをキープできる。鉄の酸化熱を使った使い捨て懐炉よりずーっと暖かい。値段的にも24時間で25円程度なので使い捨てカイロより半分ぐらいの値段じゃないだろうか?しかも出てくる廃棄物は水と二酸化炭素だけで、ゴミの山を築くこともない。じゃーなんで使い捨て懐炉に取って替わられたのかというとやはり燃料であるベンジンの取扱いが煩雑だからだ。非常に引火性の強い液体でにおいも臭い。それを所定量カイロへ入れる。入れ過ぎたら出す。手についたら臭い。たばこを吸う人なら引火の危険も高く危ない。子供が悪戯したら。などなどで廃れてしまったのではないかと思う。ベンジンにくらべればメタノールは引火性はちょっとは低いもののやはり同じような危険性を孕んでいると思う。それに対しては100円ライターのようなものにメタノールを入れてクローズドに扱うことで普及させられると判断しているようだ。確かに安全で簡単な充填方法が開発できそうな気がする。
でももしそれが簡単にできるなら、ベンジンの簡単で安全な充填方法もぜひ考えてもらいたいものである。使い捨てカイロのゴミの山を見るたびにこう思う。
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